LA・LA・LAND

LA・LA・LAND(2016) 2


d.デミアン・チャゼル

c.ミュージカル


エマ・ストーン(ミア・ドーラン)



……女優の卵のミアはバイトをしながらオーディションを受ける日々を送っているが、上手くいかずに燻っている。

運命の出会いを期待して友人たちとパーティーに参加するが、虚しさは増すばかり。パーティーの帰りに立ち寄ったバーでジャズピアニストのセブと出会うが……。


以下、ネタバレ有り。



私は音楽に疎いので、残念ながら音楽の観点からは映画を語れない。なので自然とミアに感情移入して観ることになる。


この映画は一部で「OPとオーディションの歌でぶん殴る映画」と呼ばれているらしい。ダンスナンバーは迫力と情熱とエネルギーが溢れていて素敵だった。


期待を裏切らず、責任を持って私たち観客を魅了してくれる。そう、夢を追う人を描くことに責任を持ってる、と感じた。1人の人間の生き様を描くことに対する責任感。それがちゃんとあるから厚みがある。無責任に綺麗事を並べるような希薄さが全く無いことに救われる。そう感じたのは観たタイミング的にも私の方に理由があるのかもしれないけれど……。


歌詞は控えるけど、無謀な夢や、後悔や、自身の愚かさについて触れる部分は個人的にめちゃくちゃ刺激された。何かに必死に打ち込んで、追い求めて、努力をしている人には響くはず。


どのシーンもバックに"寂しさ"がずっと流れてる。それは言い換えると今までたくさん傷ついてきたということで、セブもミアも選ばないだけでずっと選択肢が存在してる。諦める。逃げる。やめる。安定する道に進む。こんなに頑張ってるのに、まだまだ引き返せるところにいるんだから泣きたくなるけど、2人は前を見つめてる。意志を持ってる。覚悟をして夢を追うことを選び続けてる。上手くはいかない。夢を追うことはどうやったって深く傷つくこと。ミアもセブもずっと葛藤してる。


夢を追う人、特に役者を志す人は絶対に観るべき映画。



ちょっと無限に語れてしまうから、DVDが出た頃にもう1回観て、「もう少しだけ頑張る力」をもらって、もっとちゃんと書きたい。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る