第711話 都の調査と遭遇
――――――――――――――プライベートホーム
話の流れからユリハとレイの2人がムクロ個人で行おうとしていた見回りに同行することとなり、まずはこの始まりの都やオープンされているロシアサーバーへと向かい状況の把握を行うべく準備を始めていた。
「まさかムクロ君1人でロシアサーバーまで偵察しに行こうとしてたなんて・・・本当にみんなが知ったらなんていうかだよ?それにロシアサーバーにはフェジットにヴィーチェがいるし他にも上級層プレイヤーがいるから大丈夫だと思うけれど。」
「だからちょっとその辺のプレイヤーと話がしてみたいんだよな。
現状の問題と今後の動きに対する対応をさ。
それに上級層プレイヤーと言っても動くものと動かないものとで別れるだろうしあっちはあっちで問題を抱えているかもしれないからな。」
「承知しました。
ロシアサーバーへ向かわれる前にこの街を探索しその後にロシアサーバーへ向かい偵察と言う流れでよろしいですね。
ではその流れで我々はご主人様のサポートと護衛としてついて行きますので何なりとご命令を。」
レイはひらりとスカートをつまみ上げて呟くとユリハも頑張ると意気込み3人は準備が完了したことを確認するとまずは都の具合を見るためホームを出て調べ始めた。
それから数分間都をぐるりと一回りし人の多い場所や裏の路地を調べたのだが調べれば調べるほど黒いアバターによる攻撃跡や交戦した痕が残ってはいたが肝心な黒いアバターは見当たらず出くわすこともなかったのだが・・・
「ムクロ君!!今さっき悲鳴のような声が聞こえたよ!!
多分あっちの方じゃないかな!!」
「ここまで出くわさなかったけどとうとう現れたか。
隠れて何もしないと言うわけでもなさそうだな・・・すぐに移動して援護だ。」
「承知いたしました。
検索の結果悲鳴と同時に攻撃エフェクトをそこの角を曲がった路地で感知しましたので至急向かいましょう。」
レイの指示した方向へと走り駆け込むとそこには先ほどまで演説を聞いていたプレイヤー達の姿があり、後方には黒いアバターの武器が突き刺さったプレイヤーが横たわり側には回復魔法をかけながら状況はプレイヤー達が不利という見てわかる状況となっていた。
「どうして回復しないのよ!?もしかしてこの黒いアバターのユニークスキルの影響・・・こんなのどうしたら・・・・も、もう私無理!!報酬がもらえるからやろうとか言ったけどこんなの無理よ!!!」
「お、おい!!あぁもう!!!これだから新人をチームに入れるなって言っただろうが!!
だがこの状況で俺が逃げる訳にもいかねぇしさすがにヤバイな。」
「ぐぅぅぅ・・・この黒いのスゲェ力だ・・・筋力強化に振りまくった俺の力でも振りほどけねぇ!!!
あと少しメンバーがいりゃ何とかなるんだが・・・ヤケでも起こしていくしかねぇのかッ!!」
「それは必要ありません。
なぜなら私たちがこの場に現れたからにございます。
話が理解できたのならそこを離れて負傷した方の処置を進める事を推奨します。」
そう言ってレイは2人のプレイヤーの間にサッと現れ剛腕装甲を取り出すと2人で何とか押しとどめていた武器を掴みあげレイ1人で黒いアバターを武器ごと押しつぶしスキを作ると2人は礼を言う間が惜しいと負傷したプレイヤーの元へと駆け寄り即座に高級な即効性ポーションで回復を始めた。
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