第710話 グロリア周囲の近辺調査
――――――――――――――プライベートホーム
騒がしく勢いよく飛び込んで来たクーリアは一目散に皆のいるホームへ飛び込みさっきまで開催されていた会議と攻略ページの情報の更新を早口でペラペラと語るのだが一向にその内容がムクロたちの耳に入ることなく、レイは冷静に落ち着くようクーリアに語りヴァニスの飲んでいたジュースを取り上げガブガブと一気に飲み干し落ち着きを取り戻したところで・・・・
「あのさ!!さっきまでそこでデカイ会議してたでしょ!
でさでさ!!私もその話を聞きながら情報収集してたんだけどホラこれ見てよ!!
こんだけ攻略サイトも炎上するくらいすごいことになっちゃってんのって!!!」
「もう!!そんな事よりもまず誰かに謝るのがスジなんじゃないのかしら!?
私のジュースを全部飲むなんて高貴な私に対する何たる態度よ!!!」
「ヴァニスは高貴ならこの程度で怒っちゃだめよ。
それで?これが慌てて見せたかった情報サイトの内容?どれどれ・・・」
「これって・・・海外サーバー側にもこのタワーに通じるゲートを確認したって書かれてるけどつまりこの謎のタワーは全世界と繋がり合う乱戦状態になってるったことだよね?ロシアサーバーも同じように繋がっているって言うのならみんなも向かうってことなのかな??」
「あの連中は戦闘は派手だが行動は慎重的なはずだから私たちと同じく無駄な戦闘を避けボスの方へ直進するだろうな。
それに今回の親玉は誰が糸を引いているのかも不明なままでこの行動の理由もなにもが不明のままだからな。
この関連が同繋がりを見せるのかも追求しないといけないわけだがな。」
「そうだな、このタワーと黒いアバターはどうして現れどういう指示の下で行動しているのか。
それを突き止め排除しないとGMも平穏なグロリアを取り戻すこともできないわけだ。
だからまずは明日の作戦時刻あたりまで現実の方で体力の温存をして待ってるとするかな。」
そう言ってムクロはソファーから立ち上がると全員に向けて各自現実に戻り体力を温存するように伝え解散となりホームはもぬけの殻になった・・・
「ご主人様、上手く隠れたと思われますが私からは丸見えです。
そこで立っておられないでソファーに腰掛けください。」
「あはは・・・やっぱりアイテムのカモフラージュ程度じゃバレるか。
だが他の連中にはバレずに誤魔化せたようだけど・・・・」
「へぇ~誰を誤魔化せたって言うのかなぁ??ムクロ君??」
姿を現したムクロの背を射貫くようにして突き刺さる声を浴びせたのはログアウトし戻ってきたユリハでありその表情は笑顔であったがあまりいい方のモノではなく片手はグーと握りしめられていた。
「まさかユリハにもばれていたなんてな・・・俺もまだまだ鍛錬が足りないな。」
「ううん多分ムクロ君なら何かするだろうなって思ったから戻ってきただけだよ。
他のみんなは言われた通り現実で休んでると思うけれどムクロ君はどうしてここに残ったの??それともまた1人で何かしようとしたとかじゃないよね??」
「どうでしょうか、ご主人様の考えは私どもには考えもしない行動が多く想像できないモノで本人の口から直接聞くしかないのですが・・・ご主人様はどうお考えなので??」
レイはお茶を淹れながらユリハと同じようにムクロへ質問するとムクロは苦笑いを浮かべながらグロリアで何か動きがないかもう少しだけ見回ろうと考えたと素直に吐くとその行動にユリハとレイもお供すると言い出しその言葉と強いまなざしを前にムクロは否定することができずハイとしか言えなかった。
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