第691話 複数vs1のデスマッチ

――――――――――――――プライベートホーム



 ムクロは1人プライベートホームに取り残されるとレイも誰もいない1人だけの空間で何をしようかと考えたが特にすることもなく・・・

ただ情報を漁ってみるかとウェブを開きイベントや面白そうな事が書かれていないか公式サイトや掲示板を読んでいると何か興味のそそられる内容が書かれていた。




「強き挑戦者求む??これってまさか・・・・ハシャか??

掲示板にまで掲載する程となると最近はあまりいい相手と戦えていないようだな。

でも俺がこうやって見ているって言う事は他にも見ている奴がいるのか??」

ムクロはコメント欄に挑戦者がいるのかと確認してみると案の定で。

フリー対戦の掲示板があるにも関わらず別の場所で掲載してるハシャに誰が挑戦するのかと開いていたページを閉じようとした時・・・




「ん?コメントか??こんなタイミングよく書かれるなんて珍しいこともあるもんだな。

で、内容は・・・・名前は掲載していない匿名希望者か。

日時と場所の指定をしてあるけど・・・ハシャはどうする気だ??まさかこんな素性もわからない相手と本気で戦ったりするはず・・・・」

ムクロは苦笑いをしながらコメントに返信されるのを見ていると、次の瞬間には日時と場所の指定がされており。

その日時と言うのは今すぐという好戦的なハシャの指定しそうな書き方と場所は中級層のモブがあまり現れない場所を指定しておりムクロは次のコメント次第で観戦しようと考えて見ているとさらにコメントが記入され。

ムクロはその掲示板を見ながらポータルで移動し指定されてあった場所に向かっていくのであった。



――――――――――――――竜骨乱れる台座



特定のモブ以外が出現しない場所である台座にムクロがやって来るとそこには1人で待つハシャの姿があり、ムクロは隠れて見ていようと隠密を使おうとしたが・・・・



??そうだとするのであれば叩き伏せるだけなのだが・・・ムクロはこのような無礼をするはずもなかろう??どうだ??」

「バレてたか??前回よりも察知スキルに磨きがかかったようだな。

あと俺は挑戦者じゃないぜ?どちらかと言うとたまたま覗いた掲示板にハシャらしい書き方をする募集があったから見て見たら丁度うまい具合に対戦が見られるらしいしさ見てやろうと思って来てみただけだ。

それに・・・素性を明かさずに挑戦してきたプレイヤーが気になってさ??」

ムクロとハシャが会話していると数人のプレイヤーが現れケラケラと笑ってハシャに近づいてきた。




「よぉ、待ったか??俺が匿名で書いてた挑戦者のシジマっていうもんだ。

よろしくさんっと・・・あと、このバトルはちょっとルール変更でさ??

複数vs1でも構わねぇよな??よぉ??」

「無論だ、我の相手をするのであれば1人だろうと100人だろうと変わりはせぬ。

さらに言うとヌシらの力量ではワレと対等に戦えるのか不思議だが・・・ある程度の力で戦ってやろう。」

「ハシャ・・・気付いているとは思うが。

この数はpvpを完全に無視した戦いになるけど手は必要か??

って、愚問だったな・・・わかったわかったちょっと離れた場所で見させてもらうとするかな。」

ムクロの言葉にハシャは何も言わず立ち去るのを待ち、それに合わせてシジマは信号弾のようなモノを使いニヤリと不敵な笑みを見せると辺りに大勢のプレイヤーが現れた。

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