第677話 水の掛け合い戦争勃発!!

―――――――――――――――キャンプ場



 悠一は日陰で寝転がりながらルミ子の語った内容の事を考え付く限りの事を想像しながらイメージしていると。

水遊びで疲れたと言ってアイリスが戻って来ており、悠一はアイリスをひとまず座らせると水分補給用のボトルから水をコップに入れて手渡した。




「あ、ありがとう・・・・ゴクゴクゴク・・・・

ふぅ~~暑い日に川で皆と遊んで美味しい水が飲めて本当にいい夏休みね。

悠一は・・・その・・・まだ川遊びできない??そろそろよくなってきた頃じゃない??」

「え?あぁ・・・そうだな・・・・もうちょっとかな??それに太陽光も結構な強さになって来てるしアイリスこそこれでも塗っておいた方がいいんじゃないか??」

そう言って悠一はアイリスに日焼け止めを差し出すと・・・アイリスはその日焼け止めをもちながら顔を真っ赤にさせて湯気を立たせていた。




「え、あ・・・えっと・・・あの・・・その・・・コレ1人じゃ背中とか塗れないからよかったらなんだけれど悠一に手伝ってもらいたいなぁ~なんて・・・ダメだよね。」

「まぁ耀子たちに見つかると面倒だからササっと塗ってしまえば問題ないだろうし。

アイリスならすぐに背中くらいなら塗れるだろうしさっそく塗ろう。」

悠一はアイリスに心の準備をさせないまま背を向けさせるとすぐにアイリスは日焼け止めを前面に塗り手が届かない背中の方がやはり塗れないからと悠一に頼むと。

日焼け止めを手に馴染ませず手に取ってアイリスの背に塗りつけるとアイリスは驚きの声と共に妙な声を発していた。




「あ、あうぅぅ・・・悠一ぃ・・・もう少し手に馴染ませて冷たくないように塗ってよ・・・・冷たくてビックリしちゃったじゃない。

由里たちだったら怒ってるかもしれないのだから次はしっかりしてよ??」

「あはは・・・悪かった・・・ワザとじゃないんだ。

ただどういう風にすればいいのかまだあんまり理解できていないんだ。

えっと・・・こうして手に馴染ませるんだよな??それでこうやって・・・・」

悠一はアイリスに指示された通り手に取った日焼け止めを手に馴染ませて冷たくないようにして背中へと塗ると。

もともと小さな体であるアイリスの背であることからすぐに塗り終わり・・・官僚と悠一がつぶやくとアイリスはなんだか名残惜しそうな顔をするやすぐに元の表情に戻し感謝の言葉を伝え由里達の方へと笑みを浮かべてかけて行った。




「まだまだこういったのは技量不足だな・・・とは言っても練習もできないんじゃ技量の上げようもないよなぁ。

グロリアと現実は大違いにも程があるよなぁ・・・・」

ビックリさせてしまったことに悠一は自分の技量のなさにあきれた様子で呟き捨てると横になり目を閉じること数分・・・・




「ん??んん??誰かそこにいるのか??」

「あ・・・えへへ・・・・ごめんね悠一君。

――――――――――起こしちゃったかな??」

少し目を閉じて休憩に入っていた悠一の寝顔を覗くようにして見下ろしていたのは由里であり。

起こしてしまったことに由里は謝り笑うと、悠一はどうして由里がここにいるのかと不要な事だと思いつつも問うと。




「もう、私だって悠一君と一緒に・・・・・ううん、何でもない。

ただ悠一君が気持ちよさそうに寝てたからその顔を少し拝見してたら起こしちゃったんだよ。

だけど本当にあっという間だったよね・・・ここに来てからもう二日目で明日には帰っちゃうんだよね。

だけど私たちにはやらなくちゃいけない事があるから戻ってやるべきことをやらないとだね!!

悠一君のどれだけ力になれるかわからないけれど私もみんなも力の限りサポートするから遠慮なく言ってね。」

「どれだけも何も由里達がいないと手が足りないし俺には十分すぎるくらいだ。

だからこちらこそよろしく頼む・・・みんなで黒いアバターの謎を解いてグロリアを元の世界に戻そう。」

悠一は由里にそう言うと笑顔で答え・・・由里は悠一の手を掴みみんなの元へと連れ出していた。




「みんな~悠一君が混ざりたそうにしてたから連れて来たよ。」

「あはは・・・今日の由里は少し押しが強いんだな。

でもそろそろ動けるようになってきたしハードな運動じゃなければ大丈夫だが何をするんだ??」

「ん~そだね・・・特に決めてないしじゃない??

でも普通の掛け合いじゃないよ??これは武器ありきのデンジャラスバトルなんだぜ!!!ガシャコンッ・・・・」

「私も耀子から借りたこの小さな水鉄砲で!!!」

「やっと戻ってきた悠一をまたひっくりかえす気なのかしら??

でも・・・たまには血を這いずるのもいいものよね??」

「コトハ??あまり悠一を虐めないでくれ。

これでも病み上がりでハードな戦闘は無理なのだからな。

だから私は悠一の軍に入ろう。

少しでも私を頼ってくれていいのだからな!!」

「軍?ついにこの水の掛け合いはおままごと遊びではなくて戦争になるという事ね??

いいじゃない面白そうだから私は悠一のフラフラレジスタンスに入って耀子率いるを倒すわ。」

なんだか知らない内に話が大きなことになってしまい。

水の掛け合いがメインであったのに対し耀子帝国軍チームvs悠一レジスタンスチームの水の掛け合い戦争が勃発していた。

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