第652話 水切り勝負??

―――――――――――――――キャンプ場



 それから由里達と共に水切りをし始めた悠一たちであったが・・・一通りの説明をして教えたはずであったが教えてくれた涼孤本人や彩花以外はなぜか水切りをうまくできず何度も何度も練習し・・・・そのうしろ姿を3人は休憩して見ており。

涼孤はこの場を借りてと先ほどの2人で何を話していたのか尋ねていた。




「やっぱり姉さんには隠しごとはできないみたいだが・・・今回の話は姉さんたちに話すようなことじゃないから大丈夫だ。

コレは由里と俺自身とで話し合って決着のついた話だ・・・だから今回の事は話せない。

―――――――――その、ごめん。」

「何を謝る必要がある?悠一はしっかりと由里と話し合い決めたんだ。

だったら私がケアすることもないという事だし言えないのなら言わなくて大丈夫だ。

その・・・ちょっとだけ寂しいと思うところだがな。」

「青春ねぇ~私も2人を見てたら恋の1つもして見たくなるわね~ねぇ??」

彩花は涼孤に悪戯をするかのように問いかけると涼孤は顔を赤く染めて由里達に水切りを詳しく教えると言ってテクテク歩いて行ってしまい。

涼孤と変わるようにしてコトハがやってきた。




「どうもおかしい・・・・グロリアだと大体の事は聞いただけでできてたけれど・・・現実だと体が言う事を聞かないというか不思議な感覚ね。

リアルの体にまだ慣れていないからかしら??」

「コトハの場合はそれも言えるよな。

俺がコトハをもっと早く助けれていれば・・・そういった不自由もなかったかもしれないって言うのにな。

でも・・・こうやって現実で知り合えてグロリアでもまた昔のようにプレイできたのは由里たちのおかげでもあるし・・・ソロじゃできない事もたくさんあるって言う事が分かったというのも大きな発見だよな。」

「そう言えば・・・昔の2人はグロリアでだけ合っていたのよね??

そう考えると運命の出会いって言うのかしら??コレはこれでなんだか本に出て来そうな展開じゃない??その点に悠一はどうも思っていないの??ふふぉ!?」

彩花の発言にコトハはそれ以上色々と恥ずかしいことを聞かれる前にと口を塞ぎ悠一に水切りをマスターしてくるからと言ってその場を逃げるようにして消え。

彩花は頬をかきながら少し悪戯し過ぎたと反省し悠一にキャンプが終われば本格的にグロリアのクリアを目指すのかと問うと・・・悠一はコクリと頷いた。




「このキャンプが終わったらっていうか・・・俺はいつでも良かったんだけどさ。

クリアをすることによってこの日々はなくなってしまうんじゃないかって思って踏み出せずにいたって言えば笑うか???」

「いいえ、悠一がそう言う風にこの時間を大切に考えていたと考えたなら笑う事なんてできないし私もこの時間にみんなと一緒に過ごす日々が楽しくてずっと続けばいいと思ってるわ。

だけどいつかのけれどそれはクリアをしたら終わるわけじゃないと思うの。

だから皆にそのことを話して確認してみればいいんじゃないかしら。

私はそうね・・・悠一たちとならクリアした後でもずっとグロリアで繋がっていてもいいと思ってるわよ。」

そう言って彩花は笑みを悠一に見せ・・・背伸びをしてから彩花も水切りに混ざり華麗な水切りを披露し悠一もみんなの楽しむ顔を見ているうちに我慢できず飛びだし水切りに加わった。




「おぉ悠一も休憩から戻ってきたようだし投げられるようになった耀子から投げてみようか。

悠一に1人でも投げられるところを見せてやらないとな。」

「えぇ!?さっきたまたまの1回を成功って呼ぶのはどうかと思うんだけど!?

でも・・・みんなの見てる中での成功ほど気持ちのいいこともないし・・・・うぅぅ・・・わかった!!!私悠一の為に投げる!!!」

「俺の為って・・・水切りはそんな誰かのためにするようなモノじゃないんだが・・・・」

他にも悠一は言いたかったが耀子は話を聞かず力いっぱいに石を投げるとそれは綺麗に回転し水を1回飛び跳ねて向こう岸に消えていき。

見方によれば成功だがどうなのかと審議をする魔を与えないように耀子は大喜びし他の連中も耀子がいいというのであればとグレーゾーンを流し成功とすると次に由里が現れ・・・・




「悠一君見ててよ!!!私が彩花に教えてもらった水切りを!!!

――――――――――えいッ!!!」

「彩花の教え方が良かったのか由里の飲み込みが良かったのか綺麗にいったな。」

「ねぇ?それってどういう意味かしら??なんかって言ってる様に聞こえるのだけれど??悠一それとも私とコレで勝負でもする??」

「いいぞ~やれやれぇ~~ここで悠一を倒しちゃえぃ!!」

「あわわ・・・なんだかまた良からぬことがおこっちゃいそうな予感・・・・」

「大丈夫よ、耀子には後でキツくお叱りを入れておくから。

でも悠一をどんな形であっても負かせると気持ちのいいモノだからアイリスも参加すると良いわ。

それに考え方次第だけれど勝てれば悠一に少しだけ近くなるって事だと思わない??」

コトハの言葉にアイリスはグッと手に持つ石に力を籠め彩花と悠一の戦いに参加すると言うと話を聞いていた由里もその戦いに参加すると言ってその戦いはいつの間にか大きなものとなっていた。

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