第631話 上空と地上の挟み撃ち
―――――――――――――――古代の遺跡後地
リザードマンの肉を食べながらユリハ達の動きを観察しているとレイはレイでお茶の準備を始めており・・・その行動よりもユリハ達の武器の扱いに目が離せなくなっていたムクロは次にどのような戦いを見せてくれるのかと中ボスを探すとズシンズシンと音が聞こえそうな程に体が大きなストーンガーゴイルが目に飛び込み。
その一方でユリハ達はどのような行動をとるのかと再び視点を戻す頃にレイがお茶を淹れて来た。
「ご主人様、こんな状況ですがよろしければお茶をどうぞ。
で・・・色々と観察をしておられますがユリハ達の次の相手は・・・・ガーゴイルですか??
あのモンスターは体が硬く急所も胸にあるコアのみ・・・それに付け加えると空を飛ぶ面倒な相手でございますが苦戦すのでは??」
「お、ありがとな・・・そうだな前までのユリハ達なら上空を舞うガーゴイルとかその辺りのモブの相手は辛いだろうが今ならもっと簡単にどうにかできるかもしれないな。
それも全部はこの戦いの中でわかるだろうさ・・・アチチ。」
ムクロは淹れたてのお茶で下をヤケドさせながらもユリハ達を見ると今回はヴァニスとファムが偵察に出るらしく。
ファムは辺りを警戒に警戒を重ねキョロキョロと見ておりファムは何かを感じ取ったのかモブのいる方向だけを睨みつけて歩き。
ヴァニスはファムにその方向で合っているのかと問うとファムはヴァニスの頭を押さえ身を低くさせた。
「ちょっと高貴な私の頭を押さえてどうしようっての!?
ひぎッ!?アレ・・・何なのよ!?」
「ギリギリだったけどバレずに中ボスが何かわかったね。
今回の中ボスはストーンガーゴイルで取り巻きのモブ達は空を飛ぶ飛行系に地上のリザードマンとかリザードメイジっと・・・それじゃ情報も集まったし戻ってユリハ達と作戦会議でもしよっか。」
ヴァニスは大きなガーゴイルの姿を見て驚いていたがファムはある程度の大型を天世界で戦った事がある経験から驚くことなく不思議そうにヴァニスを見ており。
クスクスと笑みを浮かべながら手を差し出すがヴァニスは平気と我慢をして1人で立ち上がり2人はユリハ達の待つ場所へと戻って行った。
「あ、お帰り!!2人ともどうだった??モブは見つかった??」
「えぇ・・・それにとんでもない中ボスがいたわよ。
アレは私も見たことあるけどメチャクチャ堅いえっとなんだっけ??」
「ストーンガーゴイルだよ。
それと空にはストームナイトに地上にはリザードメイジとかリザードマンが沢山いたよ。
陣形はバラバラだったけど見つかると一斉に襲い掛かって来る可能性があるからバラバラで行くのは危険かもしれないかな。」
「ふむふむ・・・2人とも情報収集ご苦労だったな。
さぁてどうしたものか・・・地上と上空からの挟み撃ちか。
それに中ボスは剣の攻撃が通りにくいストーンガーゴイル。
これはもう少し考えて行動しなければ返り討ちにあってしまう強敵だがユキシロは何かいい案とか思いついていないか??
こう言う戦略はユキシロが考えるのが得意だとムクロから聞いたことがある。」
「ぬぅ・・・主殿の言った事をそのまま信用してくれるのはとても嬉しいことなのじゃがアタイもこれでも人間と同じ脳の構成じゃからそれ以上もそれ以下でもない案しか思い浮かばないのじゃ。
例えばじゃが・・・アタイや足の速い者が上空か地上のモブを惹き付けそのスキをついて他の者が横から攻撃を刺し倒していく戦法とか・・・・距離を取りつつ素早く動く上空のモブをファムに落としてもらうか近づいてきたところを狙うという方法じゃが・・・・どうじゃろ??」
ユキシロの作戦の中で距離を取りつつ上空のモブを先に倒す作戦がいいのではないかという流れから上空のモブにファムが仕掛けそのモブ達を他の地上にいるモブから遠ざけて戦う戦法にしようと話がまとまるとファムは新しいランスに祈りを込めてから装甲を展開し一気に上空へと舞い上がるとユリハ達の合図からファムは全速力で加速しそのままスピードを落とさずにしてストームナイトの群れに突撃した。
「はぁぁぁぁぁぁッ!!!さぁ私のこの速度に追いついてこられるかなッ!!!
――――――――――ついでにブレイクランス!!!!」
「ギャァァアァァァッ!!!!ギャスッ!!!!」
「うわッ・・・ファムってばすごい張り切ってるのは分かるけどスキルを使ったらストームライダーが怒らないの??
私の予感だと怒ったストームナイトがスキルを使って攻撃を仕掛けてきそうな気がするのだけれど・・・・・」
「あはは・・・スキルを使っちゃだめって言ってないからファムはきっとガンガンスキルで攻撃して注意を惹いちゃうよね。
ん~~だけどその効果もあってか全部のストームナイトがこっちに向かって来てるよ!!!」
「ぬほぉ~コレは大量なのじゃ!!!
ファムめ想像以上の効果ではないのかのぉ!さぁ早くこっちへ戻って来るがいいのじゃ!!
そしたらアタイたちがそのストームナイトを全滅させてやるのじゃ!!!」
ユキシロたちは少しずつファムがこちらへ戻って来る状況に合わせ武器を構えいつでも対応できるように準備を整え待機しているとファムは何やら叫びながら飛んでおり。
やっと聞こえる位置にまで飛んでくるとその言葉の意味は身をもって体験することとなった。
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