第621話 複数人での戦い方

―――――――――――――――古代の遺跡後地



 ユリハ達はミストの指示を受け、面倒なモブのグループに攻撃を仕掛けるがグロウスウォームの攻撃も確実に激しさを増し・・・早めの対処が求められると感じたユリハはヴァニス達よりも先に飛び出しモブのグループとの戦いを開始し。

ヴァニスとミストはユリハを追いかけていたが道を阻むようにしてモブが壁を作っていた。



「くッ・・・これではユリハの元へとたどり着けないぞ・・・・

すまないがそのままユリハはモブを退治してくれ。

私たちはこの目の前の壁を除去でき次第応援にでる。」

「うん!!!こっちはできるだけ数を減らしておくからミストたちも無茶をしない程度で頑張って!!」

「それはこっちのセリフよ。

何せ・・・ユリハの方には3グループが集まってるのよ??

それと私たちの目の前の中クラス程度のモブの壁・・・コレはこのボスモブの指示だとしたらかなり面倒ね。

だけどひとまず考えよりもまず行動よね、相手は待っててくれそうにないらしいし。」

ヴァニス達は向かって来ているモブの壁に対しミストと互いに真正面から向かいうち戦闘になる中・・・ファムとユキシロの方にもモブのグループの援軍が現れていた。



「ぬぐぅ・・・・倒しても倒しても全然終わる気配がないのじゃ!!!

こう言うモブの持群れにはエリやクーリアの出番なのじゃが・・・コレはある意味2人の必要性を大いに感じる戦いになりそうなのじゃ。

ぬらぁッ!!!ファムの方はどうじゃ??調子はいいのかのぅ??」

「ハァァァッ!!!うん・・・何とかなってるけど・・・ぐぅッ・・・

装甲を展開していなかったら大変かも・・・モブの数が増えて範囲攻撃で倒してかないと数的に圧倒的に不利だから連続で攻撃されると辛いよ。」

と、2人は複数攻撃用のスキルでモブに放つがモブグループ1つ1つの数が多く2人は悪戦苦闘という状況で必死に数を減らしながら戦っていたがこのままいけば体力的に大変な状況は変わらず・・・・その状況をレイとムクロは離れた所から隠密状態で隠れ見ていた。



「ご主人様、このまま見ていて大丈夫なのでしょうか??

いくら新しい武器だといえど状況により変わるモノにございます。

ですから我々の出るタイミングを見誤れば全滅する場合がある様にも見えるのですが??」

「そうだな、全滅するかもしれないししないかもしれないだな。

武器に強さも戦いの中では重要な1つになるのは確かけどさ。

今は仲間との協力状態にあるという事をユリハ達が意識した時初めて突破口が見えるはずだ。

だから俺はギリギリまでこの状況を観察しつつユリハ達がそのことに気付くまで手を出さないでおこうと思っているんだ。」

ムクロの言葉にレイはそれ以上愚問となる聞き方をしないよう何も言わずユリハ達を見つめなおし状況がどのように変わるのかとジッと見つめているとミストとヴァニスの2人が動きを見せていた。



「このまま地味に戦ってモブを1体1体潰しても時間と体力が無駄になるだけだ。

こうなれば荒業だがムクロのやり方を真似てボスを全員で叩こう。

モブは状況に応じて対応するという事で・・・・という作戦はどうだ?」

「テイテイテイテイッ!!!そうよね・・・このまま戦うなんてことムクロがするはずもないだろうし一気にボスを叩いて終わらせるのが早いわよね。

だから私もそのミストの作戦に乗るわよ!!

あのデカイだけのグロウスウォームを叩いてさっさと真のボスモブを倒しに行きたいわね。

高貴な私の時間は貴重なのだからちゃちゃっとやってしまいましょ。」

そう言ってミストとヴァニスはモブの壁に2人が通れるほどのスペースを作りユリハの元へと移動し状況とこれからの作戦の説明をするとユリハも作戦に賛同しそのままの勢いで次にファムとユキシロの方へと合流し同じような手順でグロウスウォームのいる場所を目指し移動しているとボスのグロウスウォームは大きな口をギチギチと言わせて全身を表していた。



「ギチチチチチチチチィィィィィ!!!!!」

「何度見ても思うけど・・・この手のリアルな作りは運営は何を考えているのかって思うのよね。

ムシとかこういうのが嫌いなプレイヤーからしてみれば地獄よ??」

「それは私もそう思う・・・だって私がその1人だから・・・あはは。

でもモブはモブだから気合でカバーして毎回戦ってるよ!!!

ムクロ君に変な所を見せられないしね。」

「そうじゃのぉ・・・じゃがこの規模のモブとなればアタイとファムが先陣を切って押し倒しそこをミストたちが弱点部位を叩き割るという流れがベストではないじゃろうか??」

「そうだね・・・私たちは機動力と瞬発力には自信があるしミストたちは弱点に威力を発生させやすい剣士ジョブだからその作戦がいいかもだね。」

「よし、ではユキシロの作戦をで行動を開始してくれ。

何せボスモブの溶解液攻撃がこちらに向かって来ているのでな。」

よく見るとボスモブのグロウスウォームは口から紫色の溶解液を吐き散らしており。

ユリハ達以外にも数々のモブをも巻き込みながらの攻撃をしておりその無差別さはボス特有の弱肉強食を思わせ。

そのモブが溶け落ちる不意を狙いユキシロとファムは合間を縫って移動しグロウスウォームの胴体に同時攻撃を叩き込んでいた。



「ぬらぁぁッ!!!!

威力が足らぬ・・・・じゃったら!!!!

―――――――――――――牙狼拳:爆砕なのじゃ!!!!」

「私も少し駄目そうだから・・・・

―――――――――――――ブレイクランスⅡ!!!!!

―――――――――――よし、何とかブレイクできたよ!!今のうちに移動してきて!!!」

「2人がグロウスウォームの態勢を崩したから私たちは追撃を開始しよう。」

「それじゃ反撃開始と行くわよ!!!」

「見ててねムクロ君・・・私たちの新しい武器と戦いを・・・・行くよ!!!」

3人はグロウスウォームが倒れた場所へと瞬時に駆け出しており、弱点を見つけるとその場へスキル攻撃を放ち粉砕するとグロウスウォームは部位破壊による痛みが体に伝わりグネグネとのたうち暴れていた。

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