第609話 新たなる武器とそのための資金
―――――――――――――――海底神殿
ファムたちがリザルトの結果を見つめて待っていると、とうとうその結果が画面に現れ・・・ファムたちよりも先にクーリアがその結果に大声を上げ。
ムクロたちはその声に驚きながら結果を見るとクーリアが叫んだ理由を理解した。
「うおっしゃい!!!ポイントは駄目だったけど総合でMVPになれたんだぁ~~あぁぁ~~これって夢じゃないよね!!!じゃないよね!?そうだよねムクロッち!?」
「あぁ、ポイントは最終的にボスとモブの大量キルでユキシロになってるがクーリアがそれでいいのなら俺たちもつき合った甲斐があった。
それにこれだけ報酬があればクーリアの欲しかった素材とかアイテムが買えるんじゃないか??」
「へぇ~やったね!!で、クーリアはそのお金で元々何を買おうとしてたの??
武器の素材??それともクエストの情報とか??」
「どうだろうな、これだけの資金源ができたのだからもう少しいい使い道をすると思うのだが・・・こればかりはクーリアに聞かないと答えは闇のままだろう。」
「その本人はすごく聞いて欲しそうに待ってるわね。
この場合は聞くのが普通なのだろうけどなんだか長くなりそうでやね。」
「うん、クーリアの事だから勿体ぶって長々と説明した挙句に教えてくれないとかありそうね。」
「ヴァニスも中々の読みをするようになりましたね。
私は特にクーリアが考えていることに興味はございませんので好きにすればいいとしかありません。
ただ迷惑をかけなければというのが大前提なのですが。」
レイの言葉にクーリアは迷惑にはならないと断言し、そこまで興味があるのならとクーリアはみんなの顔がよく見える場所に立ち資金の使い道を口に出した。
「そう!!私がどうして血眼になってリムドを集めていたかと言うとだね・・・
最近新たに出現採掘できるようになった鉱石で武器を作るために使おうと思ってるんだよね。
何せこの武器は扱いやすくていいんだけどさ?少し武器のアビリティが薄い気がしてそろそろ替えの時期というのと新素材で作る武器はどうやらMPの効率が良くなるアビリティとかが付くみたいでさ??
まぁそんなこんなで予定通りの資金が稼げたと思うから後は清算して鉱石を買うだけになったんだ~本当に皆には感謝してもしきれないくらいだよぉ~~」
「新素材の武器かぁ~私もそろそろ新しい武器を作ることも考えないといけないかなぁ・・・」
「ん?ユリハのその武器は手に馴染んで使いやすいって言ってなかったか??
それとも何か不満があるとか何かに物足りなさを感じたのか??」
ムクロはボソッと呟くユリハに声をかけるとユリハは悩むようにしてムクロに話すと。
モブの状況次第でダメージを与えられるかの差が出る近接武器の1種である剣にそういった状況を打破できるようなモノを組み込みたいとユリハは前々から考えており。
そろそろその武器の製作に乗り出してもいい時期だと思って呟いたと語るとヴァニスも自分の武器を見つめユキシロたちも自分の武器を眺めていると・・・・
「え、えと・・・もしかしてみんなも今回の資金で武器を作るの??
待って待って!!それはダメだよ!!私がいい武器をつくって皆にすごいとか言われたいのにこれじゃ私の武器が影になっちゃうじゃん!?
だから皆は時期をずらしてくれても・・・・ね??」
「決めた!!私もこの夏に新しい武器を作るよ!!
クーリアに負けないくらいすごい武器を作る!!で、ムクロ君にも納得させられるようなすごい武器にして見れるよ!!」
「ん?俺は今の武器でも十分すごいと思うけど・・・でもユリハがそこまで極めるというのなら期待してようかな。」
「ぬふぅ~ならばアタイも新たなるグローブを作り打撃力の向上を考えてみるのじゃ。
それにダガーの開発もしないといけないのじゃ。」
「フムフム、だったら私も槍をよくできないか考えてみよっと。
あと・・・ヴァニス??その悪い笑みは何か意味があったりするのかな??」
「じゅるる!んん!!何にもないわよ!!別にリアルマネーを投じて最強武器を作るとかそう言った発想はしてないから大丈夫よ!!!
心配しないで!!自分の力で集めた素材と資金でちゃんと作るから・・・・だからみんなそんな目で私を見ないでよ!!!」
「ならば私はどうしたものか・・・この武器を超える武器を作るとなるとそもそも素材の見直しをして全てを考え直す必要性があるな。
だがみんながこうしてやるべき事を見つけて歩みだしたのならば私も同じラインからの出発も悪くはないだろう。
よし、皆がそうなのなら私もこのムーブに乗ろう。」
と、その場にいたレイ以外は武器を作ることを決め・・・クーリアは武器を作ることを堂々と言うのではなかったと後々後悔し。
アイテムを受け取るとムクロたちはホームへと戻って行くのであった。
そして、それからホームに戻ると・・・クーリアたちは自分の武器を設計するために部屋に籠り。
ユリハやミストはムクロに自分たちの武器に足りないモノを告げどんな素材を使えばその能力を向上しつつ質のいい武器が来出るのかと問うと。
ムクロは2人に希望に沿ったアイテムを見せ説明するとすぐに2人も自分たちの部屋に消えていきレイはムクロに騒がしいとブツブツ呟きながら紅茶を入れてソファーに座った。
「本当に騒がしいですね。
私はちなみに武器の強化や交換ができませんのでこのままですが・・・ご主人様は武器の変わらない私をどう思いますでしょうか??
やはり武器の換えられないNPCは・・・ダメだと思いますか??」
「そんなことはない。
取り外しの聞かない武器もそうじゃない事も色々あるのがこの世の中だし俺はレイの武器はそのままでいいと思ってる。
今までにもその大きな武器にどれだけ俺たちが救われてきたのかと思うとやっぱりレイにはそれが一番いい武器なんだと思う。
だからこれからも頼りにしてるから。」
ムクロはレイに剛腕装甲共々を褒めるとレイは頬を染め紅茶に口を付けながらそばに座ってクレヨンのようなものでガリゴリと絵を描くユキシロに言葉を投げかけていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます