第610話 生活の乱れはゲームの乱れ??

―――――――――――――――プライベートホーム



 各自の新たなる武器を作成するべく自室にこもる中・・・ユキシロはレイとムクロにすぐに見てもらうつもりなのか設計図のつもりで書いていた絵を自信満々にユキシロはできたと言って2人に見せると。

それは設計図ではなくむしろお絵かきとしか言えないモノにレイは平然と心に浮かんだ言葉を吐き出した。



「これは何なのですか??

新たな武器の設計図や何かギミックのようなモノを書いているのかと思えば・・・暗号の方がまだ解きやすいというものです。

これをどうやって読み解けというのですか??」

「ぬぁ!?レイレイ!!これはアタイが考えに考えて作った力作なのじゃ!!

ここがこうなっておって・・・これがこうなるのじゃ!!

それにこの爪には面白いギミックを仕掛けるつもりなのじゃ!!

無言じゃが主殿は理解したという事なのかのぉ??」

「え、あはは・・・いや・・・そのユキシロの絵って面白いなぁって。

でもユキシロの言う構成だと作るのは相当苦労するだろうな。

いくらガヘリスでもここまで細かいものは・・・・」

ムクロは難しそうな顔をしてユキシロの絵を見ているとユキシロは悩むよりもまずは動けと言わんばかりに絵を持ってホームを飛び出していき。

きっとガヘリスの所へと向かったのだろうと安易に思い浮かべ、すぐに作業に取り掛かれるようガヘリスに連絡を入れるだけ入れてムクロはユリハ達もこのまま出てくることが無いと察しそのままログアウトし眠りについた。



―――――――――そして翌日、日が昇り気持ちのいい朝だと悠一が目覚めるとブロッサムに幾つかのメールが届いており。

その内容と言うと先に何も言わずにログアウトしたことに対して怒ったユリハやクーリアの怒りのメールであった。

その内容を読み切った悠一はすぐに返事をするのは止そうと2人のひとまずメールボックスに置いて台所に移動すると涼孤はすでに朝からのアルバイトに出かけており朝食が並べてあった。



身支度を済ませ朝食を食べながら2人にどういう内容で返事をすれば怒られずに済むのかと悩みながら黙々と食べていると家の中に数回のインターホンが聞こえ。

悠一は朝食を置いて玄関を開くと・・・・・



「はいはい、どちら様で??」

「へっへっへ~~やぁ悠一ぃ~~そんな眠たそうな顔をしてメールの返事も無しでいい度胸じゃん。

ねぇ?由里もそうおもうよねぇ??」

「あはは・・・悠一君もしかしてメール読んでない??

それよりも中に入れてくれると嬉しいかな??ふふ・・・」

由里の顔が表情に悠一は四の五の言わずに2人を家の中に入れると2人は同時にため息をついて悠一に今が何時かと問うた。



「え、時間??今は・・・12時5分だがそれがどうかしたのか??」

「どうかしたじゃないよ??夏休みでどんだけダラダラ生活になっちゃってんのさ。

私でもきっちり生活できてんのに・・・悠一ってもしかして涼孤さんがいないと本当にダメな感じなワケ??」

「どうだろ・・・たまたまだったと思いたいけどこの様子を見ると心配だよね。

悠一君、しっかりとした生活をしないとダメだよ??

あとね・・・これから耀子とお買い物に行こうかと思ってたのだけれど一緒にどうかなって思って寄ってみたの。

あと・・・昨晩の謝罪もね??」

ニコニコした表情から一変した由里に悠一はすぐさま2人に謝ると朝食をパパっと食べて着替えて戻り由里達と共に商店街へと移動した。



「ん~~~それにしてもあっついよねぇ~~この夏の暑さがどうにかならないものかな・・・・

でもさでもさ??とうとう明日だよね??私たちの計画したキャンプはさ!!

あぁ~~早くキャンプに行きたくてうずうずしちゃってるよ。

2人は楽しみだった・・・・っんて!!ちょっと2人はどうしてそんなに距離が近いワケなのさ!!!

私がいるんだからもう少し距離というか気を使ってよね!!!」

「わ、悪い悪い・・・そう言うつもりじゃなかったんだけど・・・な?」

「うん・・・たまたまだよ。

でも私もキャンプなんて本当に久しぶりだからすごくワクワクしちゃってて昨日もあんまり寝付けなかったんだ・・・・それに皆でのお泊りだからすごく・・・ね?」

由里と悠一の距離を離すと耀子は2人の間に入り悠一の腕と由里の腕を引っ張って目指していた商店街の雑貨に入っていった。



「このまま腕を繋がれてはいるのはさすがにアレだし、解除してくれると助かるんだが・・・」

「じゃぁ・・・由里と手を繋いだりベタベタしたらダメだかんね??イイ??

由里も悠一にベタベタするの禁止!!!いい!?」

「あ、は~い・・・あはは。」

2人は目を合わせて耀子の指示通りに動こうとアイコンタクトを取ると各自見たいコーナーを回り小物を手に取ったりと見ていると耀子は悠一を見つけて駆け寄り。

手に持っていた小物を見せた。



「じゃじゃ~~ん!!この置物可愛くない??

私のパソコン机にこういうの無いからちょっとは飾ってみようと思うんだけどどう思う??悠一の意見が聞きたいなぁ~なんて?」

「確かにそういう置物があった方がいいかもしれないな。

俺はあんまり小物とか置いたりはしていないけど。」

「あれ2人ともどうしたの??あ、それ私も見てた小物だ!!

私も買おうかと悩んだんだけど結局やめちゃったんだ~~

代わりに私はこのメモ帳とペンを買おうかなって。

武器製作用にアイテムのメモ書きをリアルにつけておきたくて・・・えへへ。

本当にグロリアを始めてここまでゲームにどっぷりハマっちゃうなんて不思議だよ。」

由里は恥ずかしそうに照れながら会計へ向かうと耀子も自分も言われてみればオンラインゲームでここまで必死にやったことはなかったかもと口ずさみながら小物を持って会計へ向かっていくのであった。

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