第578話 追加レイドボスの出現

――――――――――――――イベントフィールド:グランドコロシアム



 攻撃が始まる前に回復を済ませて再出撃したムクロたちが移動している最中にクーリアからチャットが入り。

その内容と言うとスペルでの攻撃を仕掛けてもいいかという事が書かれておりユリハ達もOKと語るとムクロはクーリアたちに最大級のスペルを放つよう伝えた。




「それじゃ最大までチャージしたこれを一気に叩き込んで終わりにしてあげないとね!!!

ムクロッちもたまには気が利くじゃん!!

って、無駄口をたたいてる暇はないね・・・・私も攻撃の最終調整をしてっと。

よし・・・いっくよ!!!

―――――――――――世界覆う氷塊の天撃フリーズアルマダント!!!!」

「―――――――――――唸るは混沌たる破滅と死の嵐の音・・・・

―――――――――――――その身も魂も全てを吹き飛ばすといいわ。

――――――――――――根絶の暴死嵐デリートパラグラーナ!!!」

「ヒュー2人ともおっかないスペルで攻撃しちゃってるわね。

だけど私も負けてられないから最大出力でやってあげるわ!!!

この新しい武器の真の威力も見たかったからね。

さぁ・・・乱れ射貫くわよ!!!

―――――――――――――赤ク連ナル連弾レッドスパイラルドライブ!!!」

クーリアたちの強烈な一撃が空を舞うと他のプレイヤーたちも何が起こっているのかと辺りを見渡しクーリアたちの方から強烈な光が出ていることを見抜くと。

ドラゴンから一定距離まで退避し衝撃に備え始めていた。



「ムクロ君!!!クーリアたちのスペルがあともう少しで着弾するよ!!!

私たちも物陰に隠れないと大変かも!!!」

「そうだな私もこの状況だとユリハの意見に賛成する。

よく見たらスキルの発動は3つだ。

つまりアヤカもスキルを放っていると言う事だからそれなりに衝撃が出る。

だからここから地面のめくれ上がったあそこに隠れて状況を窺わないか??」

「タイミング的にそれがよさそうだな。

よし、ミストとユリハの意見からそこに隠れて様子を見るとしよう。」

ムクロたちはすぐ近くにあったドラゴンの攻撃によってできていた地面のへこみに隠れクーリアたちの攻撃が着弾するのを待っていると。

そのスペル等のスキルはドラゴンの火炎弾を粉砕し威力の相殺も間に合わせずドラゴンの背に直撃した。



「グゴオォオォォオオオォォオ!!!!!!!」

「うわわわぁ!?!?すごい威力だじぇ!!!

ってかここにいたら危なくない!?どこかに隠れられるところとか・・・・」

「あるわけないから私たちがシールドを貼って耐えるしかないんでしょ。

だからクーリアもプロテクションウォールとマジックガードを両方展開しなさい。

この威力だから全方面に物理とスペルのシールドがないと何かがあった際に問題が起こるわよ。

―――――だから早くなさい!!!時間がないわよ!!!」

「それじゃ私はその間に入って状況観察でもしましょうか。

ドラゴンの部位はさっきの攻撃で翼も角も完全にオシャカね。

それから体力は赤ゲージってところね、さすがのレイドボスって言うところかしら本来なら他のプレイヤー達と協力して戦う分だけの体力なのだから耐えられて当然と言えば当然よね。

だけどドラゴンは瀕死の重傷で動きがゆっくりになっているわよ・・・・え?あれって・・・」

アヤカはスコープの先で爆風による空からの飛散物に対して避ける素振りを見せずにドラゴンへ近寄る3人組を捕えており。

すぐにその状況をムクロにチャットで伝えるがその3人のうちの男がドラゴンに最後の一撃とばかりにスキルを捻じ込んでいた。



「さぁコレで最後だ・・・」

「グゴォォ・・・・・グ・・・・ゴゴゴ・・・・」

「フフ、これで私たちの狙い通り事が運ぶわけね。

それにしても今回の戦いは相手が人じゃなくて少し物足りないわ。

あの白い女・・・アレを血の色で真っ赤に染め上げられたら最高に楽しいでしょうね。

あぁ・・・想像したらPKしたくなってきたわ・・・・」

「・・・・・・・最後まで気を抜くな・・・何か空から来る・・・・上。」

「グゴアァァァァアアァァ!!!!!」

3人のプレイヤーは何かを待っていた様に空を見上げ。

上空から現れた追加レイドボスのドラゴンに注目し男の1人は2人に指示を出し翼と足を狙うように指示を出し交戦を始めていた。




「すごい煙の中に何かが入って言ったけれどどうなってるの??

もしかして・・・あのプレイヤー達が中にいるんじゃな・・・・」

「いや、ユリハ・・・そのまさかだがアヤカからの連絡だとその男達がいるらしい。

それと追加で新たに登場したレイドボスと交戦中らしい・・・・いわゆる美味しいとこどりってやつだろう。」

「だろうとは・・・このまま見ておきながら放置しておいていいもの・・・いや。

その質問はしなくて良かったな。

その目を見ればわかる・・・奴らが新たなレイドボスを倒す前に私たちで倒すと言う事でいいのだろ??」

ミストはムクロに問いかけるとムクロはグーサインを出しすぐに行動に出るためにジャカルゥの笛を使ってジャカルゥにまたがり。

ユリハ達も同じようにして共に煙の中へと走り出しながらムクロは他のプレイヤーに追加レイドボスがいることを伝えると。

追加レイドボスの話を耳にした者たちは我先にと煙の中にへと足を進めていた。



「へぇ~~噂をしてたらアッチから来てくれたよ。

ねぇちょっとだけ味見しちゃイケナイ??」

「今は戦闘中だ・・・目の前の獲物にだけ集中しろ。」

「・・・・・ウム、その通りだ。

・・・・・・・・・この者たちと戦う事は必要ではない。」

「ヤツらは交戦中だと言うのに私たちを敵だとしっかり認識しているようだな。

ならば私たちはお前たちに奪われたドラゴンのように同じくそのレイドボスを奪わせてもらうぞ!!!」

「うん、作戦通りいくよ!!さぁこっちよ!!!この煙を追って付いてきなさい!!!」

「どうした??ボスがいなくなって突っ立ってるが・・・・何も手はないのか??

―――――――おっと、銃での攻撃は俺が許さないって言っても伝わらないか・・・それじゃ・・・・眠っていてくれ。」

ムクロは忠告を無視した銃使いの女の間合いを瞬時に埋め、ムクロに気が付く前に一撃で失神させて転がすも他の2名はうろたえることなくムクロを見つめ剣を構えていた。

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