第519話 クーリア怒りの一撃
―――――――――――――――中級層:大平原フィールド
ムクロはアイテム画面を閉じてエリにお灸を入れられたクーリアに目をやると。
すごくどんよりとしていじけており・・・これはある意味問題だと言う事から1人1つだけアイテムをプレゼントすると語ると。
クーリアは耳をピクピクっと跳ねさせて俊足でムクロに飛びついていた。
「話がわかってるムクロッちは私大好きだよ!!!それじゃ私ぁ~~~いぎゃぎゃッ!?だから耳を引っ張らないでよぉ!!!」
「本当にムクロはそんな事でいいの??
どうせクーリアの事だからこの黄金の
それ以外にもクーリアなら全部貰っていきそうな勢いだけど・・・ここはルールを決めて・・・私たち全員がOKを出したものだけをもらえると言うものにすると言うのであればこのプレゼントを認めるわよ?どうする?クーリア??」
話の流れからエリの意見に背けば何が起こるか予想できなかったクーリアはエリの提案を渋々飲むしかないということから提案を呑むと。
さっそく自分の欲しいと言っていたアイテム3つを順々に出すとどれも最高レアリティのモノばかりで・・・やはりエリに却下され、ややレア度は落ちるもののレアアイテムを選ぶとその案が通りクーリアはムクロからそのアイテムを受け取り・・・ちょっとだけ寂しそうな顔をしてエリのパターンには絶対に妨害してやると意気込んで見ていたが・・・・
「それじゃ私はこのMP回復ポーションでいいわよ。」
「え?エリ・・・他に素材は色々あるんだが・・・本当にそのどこでも買える回復系アイテムで良いのか??」
「そうだよ!?そうじゃないとエリに妨害できないじゃん!!・・・あ・・・・いや、違うよ??私は別にそう言うのじゃなくて・・・・わ、わかってるって。
そのアイテムがいいのなら私は認めるから!!そんなにすごい目で見ないで!!」
「ん~次は私かぁ・・・どれも必要なのかわからないし私はこの木の実にしようかな。」
「アタイとファムは互いにこのハチミツを所望するのじゃ!!!
うむ、否定するものなし・・・やったぞファム!!このハチミツはアタイたちのモノなのじゃ!!!」
「え?別にそんなことをしなくてもムクロならきっとタダでもくれたと思うけど・・・・まぁいっか・・・」
「何でも一つ好きなものをですか・・・ご主人様をいただけないのが残念です。
ですがそうですね・・・メイドの私には身に余るモノばかり。
ですから私もこの果実にいたしましょう。」
「最後は私だが・・・私は特に必要あるものがあるわけじゃないから遠慮しておこう。
それよりもムクロ・・・体調の方はどうだ??」
ミストは自分だけアイテムの受け取りを辞退しムクロの体を気遣うと。
ムクロ自身はそこそこに回復したと言って立ち上がって見せるが・・・結晶化のマヒが残っているのか足を滑らせてミストに崩れていた。
「イツツ・・・ミスト悪い・・・まだ足の方に痺れが・・・ミスト??」
「あぁ私は大丈夫だ・・・押し倒したのが私でよかった。
それに私はある意味それ以上でも以下でもないモノを得られたからこれはこれで満足だ。」
「ぬぅ・・・なんだかミストだけズルイ様な気がするのじゃ。」
「あはは・・・でもこれは事故だから・・・・ムクロ君、脚の調子が悪いのなら肩を貸すよ?」
「あぁッ!?ユリハも何ムクロッちに肩を貸そうと抜け駆けはずるいよ!!!
そう言うポイント稼ぎは私たちとちゃんと話してもらわないと困るんだからね!!!」
「本当に何かあらばすぐに騒がしくなるんだから・・・
まだ本調子じゃないムクロを差し置いて何をしているのやらね。」
「ですが・・・これからどうします??
ご主人様の痺れと言いますかマヒ?のような見えないモノを取り除ければよいのですが・・・・」
状態異常では出ていない感覚的なシビレを取るにはどうすればいいのかとエリエントたちに話をするが解決策はなく・・・ただ時間をかけて回復するのを待つしかないという事からもうしばらくムクロを休ませようとその場でテントを張り・・・果物を切って食べて待っていると―――――――
「アムアムアム・・・・ムクロッちぃ~ほいア~ン。」
「ちょっと?さっき自分がポイントがどうとか言っていたのにそんなことをしてもいいのかしら??
ほら周りを見て見なさいよ・・・・ユリハ達の目を無視してその行為ができるのかしら??」
「あはは・・・俺なら一人で食べれるから大丈夫だ。
それに・・・そろそろ本当に行動を開始しないとだな・・・よし・・・これなら大丈夫だ。
みんな、心配かけて悪かったな。」
「自力で立ち上がってからよろめきもない所を見ますと痺れは取れたようですね。
それではご主人様、ご指示を・・・どんな命令でもこのご主人様専用メイドのレイにお任せあれ。」
「それじゃ・・・まずは先ほどの場所近くで昆虫モブを倒しつつボスクラスの討伐という流れでやろうか。
今度は全員でだからスムーズに事が運ぶだろうし・・・私の編み出した新しい技も見せてやろう。」
ミストは長剣からショートソードのような剣を二本持ち二刀流のスタイルにして構えると。
ムクロはその自信のあるミストに期待をしつつ先ほどまで戦っていたポイントに移動し戦闘を始めるのであった―――――――――
「ムクロ君!!後方から大きいのが来てるよ!!!
ぐぅ・・・弱点はそことそこッ!!!ていやッ!!!!」
「ナイスキルだ!!よっと・・・俺も負けてられないな・・・っと!!!
――――――――ブレイブダンス!!!」
「ぬぉぉ!!!主殿も先ほどの痺れが嘘のように快調なのじゃ!!!
じゃったらアタイも・・・・ごりゃッ!!!!ぬぐぅ・・・硬いが・・・アタイの拳に砕けないものなどないのじゃッ!!!!砕けるがいいのじゃ!!!」
「うわッ!?ちょっとユキシロぉ~~ちゃんと上空に仲間がいないか確認して吹っ飛ばしてよね!!!
あと少しで巻き添えを喰らうところだったんだよ!?」
「本当にあのコンビは息が合ってるのか合っていないかね。
ほらほらクーリアどうしたのかしら??スペルをチャージしつつちゃんと狙って落とさないと部位の破壊報酬も討伐報酬もなくなるわよ??」
「違うでしょ!?私の攻撃したモブのラストキルを取ってるのがエリなんだよ!!!
もう・・・人をバカにしてぇ・・・こうなったら久々のアレをやってやる!!!
―――――――――全部凍っちゃえ!!!」
クーリアの固有スキルが辺り一面を一気に凍結させ・・・モブの大多数を氷漬けにしたのはいいものの、その攻撃の範囲は上空にいたファムをも氷漬けにしており。
完全に凍り付いてしまったファムを氷の塊ごと削り出してからモブとの戦闘をムクロたちはすぐに決着させプライベートホームへと急いで戻った―――――――――
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