第491話 墓場に現れるレアモブ
――――――――――――――――イベントフィールド:墓場ステージ
ファムを救ったミストはすぐに後退していく中、ムクロとユリハは燃え盛るデーモンウッドに最後の攻撃とばかりに連続攻撃を叩き込み。
体力が一気に削り体力バーを消滅させるとデーモンウッドはそのまま体を維持できずに燃え散り。
消えたデーモンウッドの上空からクーリアが落ちて来ていた。
「あわわわぁぁ!?!?誰か受け止めてよぉォぉォぉォお!!!
こんなの話に聞いてないよぉォぉ!!!ダレカァアァァァああぁ!?
―――――――――――――ん??痛く・・・・ない??ん??・・・・ムクロッち!?」
「よっ・・・大丈夫か??
ユリハと落ちてくるクーリアに近い方がキャッチするって言う流れでいたら俺の方に落ちて来たからキャッチしたが・・・・ケガとかないか??」
「そんな事よりもいつまでクーリアはムクロ君に抱かれてる気かな?
怪我がないのなら早く降りて欲しいなぁ~~なんて・・・・」
ユリハはムクロの腕に抱かれるクーリアにブツブツと呟くと、まだもう少しだけこうして痛いと感じつつもクーリアはムクロの腕から降りてため息をついているとレイたちもムクロたちの方へやって来ていた。
「何とかなったようですね。
にしても・・・ご主人様の腕に抱かれるとは私も捕まればよかったと少しだけ後悔しております。」
「捕まるのならいいけどツタに
「けれど何とか無事そうで何よりね。
クーリアも無事そうだし・・・早く目的のレアモブを探しに行きましょ。
モブの位置は分かってるのかしら??」
エリエントの言葉にクーリアはギクッと体を震わせ・・・変な汗を流しつつレアモブの位置がわからないと呟き。
このイベントフィールドのどこかにいることだけは確かだとだけ語り。
適当にモブを求めて歩くこととなった。
「にしても・・・本当に墓場のフィールドだね・・・
本物の幽霊とか出そうで少し怖いよ・・・ムクロ君・・・手を握っててもいい??」
「あぁ・・・ほら・・・って・・・レイ??どうしたんだ??
レイは幽霊とかそう言うのは怖くないだろ??」
「いえ、なんだかユリハだけご主人様と手を握るのはよろしくないと感じまして握らせていただきました。
ですが・・・それも短き事のようです・・・モブの接近を確認しました。
―――――――――ご主人様方、戦闘の準備を。」
「うわぁあぁぁ!?アンデットグールだよ!!!コイツは死体を使って仲間を増やすから早めに対処しないとまずいよ!!!
でも安心して!!今回はみんなのアイドルでマスコットでもあるマジカルクーリアちゃんが腐ったモブを全部消し炭にしちゃうよ!!!」
「無駄口をたたいてないで杖で攻撃するなりスペルで1体でも多くのモブを倒しなさいよね。
―――――――――――バーストファイヤー」
「はぁあぁぁぁッ!!!!くッ・・・・死霊系のモブは本当に数が多い・・・
それにクーリアが言っていた通りにモブが仲間を作りだしているから早く片付けてしまおう。」
「そうは言ってもこっちは銃弾で攻撃してるけど全然効いてないような気がするわ。
どっちにしても死霊相手には普通の銃弾が効き辛いのね。
だったら・・・・このナパーム弾で燃やしてあげるわ!!!」
アヤカは懐からナパーム弾のピンを抜いて投げつけると、アンデットグールに瞬く間に燃え移り・・・辺り一面がアンデットグールの火の海と化していた。
「アチチチ!?アヤカ!!!ちょっとやりすぎなんじゃない!?
しかもこのグールはそこそこ火に強いから逆効果かもだよ!!!」
「そんなこと言われても遅いわよ!!!
私がピンを抜く前に言ってくれればよかったのに。
だけどやったことをくよくよしてても仕方ないでしょ・・・・ここは大人な私の銃のテクニックで処理して見せるわ。
――――――――――頭に心臓に急所は全部私の
アヤカの銃撃によってアンデットグールはハチの巣になって消滅し。
1体また1体と次々にアヤカは銃弾で処理をしていく中、レイたちも近接でアンデットグールを倒していき。
最後の1体を倒し切ったところでアヤカの銃も弾切れとなっていた。
「ふぅ~また弾切れかぁ・・・少し弾の調合をしないと駄目そうだから安全地帯に寄ってもらえると助かるわ。」
「そう言う事ならすぐに近くの安全地帯に移動しないとな。
さっきの戦闘で他のモブにも気付かれた可能性があるからな。」
「アヤカは私が守るからムクロ君は先頭をお願い。」
「そう言う事でしたら私はご主人様と共に前衛に向かいましょう。」
「私たちはMPを回復させないとダメだから真ん中にお邪魔させてもらおうかな。
――――――ねぇエリ??」
「そうね・・・こういう時くらい楽をさせてもらっても罰は当たらないわよね。
でも何かあればすぐに声をかけて。
ポーションを飲んででも援護するから。」
「話がまとまったところで安全地帯を目指そうか。」
「うん!!!安全地帯で少し腹ごしらえもしたいね!!
さっきのモブとの戦闘で色々とドロップしたし!!」
ファムの言葉に少しだけ悪寒が走ったムクロたちであったが、安全地帯を目指して移動し。
モブとの戦闘を回避しつつ安全地帯に辿り着くとまずはテントを張って休憩できるように施した。
「よし、コレでテントは完成だ・・・・そっちの焚火の具合はどうだ??」
「あぁ・・・焚火は問題なく使えるのだが・・・・
ファム・・・本当にその食材を焼くつもりなのか??
明らかに色と見た目が悪そうに見えるのだが・・・・」
「大丈夫だよ!!天世界のガエルキマイラの毒のある肉は舌がピリピリしたくらいで特別問題はなかったから!!!
フンフフ~~~ン・・・このお肉はどんなお味かなぁ~」
「ファム!!アタイにも1つ焼いて欲しいのじゃ!!!
その・・・ん~~見た目の悪そうなお肉をのぅ!!」
「本当に2人は食い意地が張ってるというか呑気と言うか・・・・
でもこれが私たちのPTなのよね。
だったら仕方ないっか・・・それじゃ私はテントを独占させてもらうから中に入らないでね。」
そう言ってアヤカはテントの中へ消えて行ってから何かを作る音が聞こえ始め。
その間ムクロたちはイベントマップを頼りにここからどう移動してレアモブを見つけるかの話し合いが始まった――――――――――
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