第492話 偵察任務の結果

――――――――――――――――イベントフィールド:墓場ステージ



 あれからムクロたちは移動してみようと考えた場所をマップで特徴のあるモニュメントや総合墓場に指を置くと・・・ミストやユリハは墓場を見ると顔が青ざめており。

ムクロは気になり2人に声をかけると・・・・・



「ひゃうッ!?び、びっくりしたよ・・・・だ、大丈夫・・・多分大丈夫だから・・・・でもね・・・本当にこういう墓地とか目に見えない相手がいるって言うのは少し怖いというか・・・何と言うか・・・私に何かあったらムクロ君・・・ちゃんと守ってね?」

「あぁ・・・いつものように守るから安心してくれ。

で、ミストはどうしてびくびくしているんだ??オバケとかこう言うのは怖くないはずじゃ・・・・」

「と、当然だ!!私がこんな作られたオバケに驚くはず・・・・

そこにいるのは何者だ!?出てくるがいい!!!」

「ミストぉ~~ただの風の音だよ・・・・

やっぱりこういうフィールドは雰囲気もそうだけど本当に何か出そうで普段は平気な人でもビクビクしちゃうよね~~」

「そう言うクーリアはどうなの??

見た所クーリアはバカなのか知らないけれど全然動じてないような気がするわよ?」

「いえ、クーリアはバカなのではなく元々ネジが数本足りないので恐怖という感情が欠落しているのかと。

それに比べてミストがここまで女の子らしい反応を見せるのが少し面白く感じました。

――――――――おっと・・・口が過ぎました。」

レイはミストの方を見ながら謝罪するが、風の音に対して過剰反応して見せたことやレイの説明で顔を真っ赤にして下を向いており。

クーリアと言うとエリエントとレイの言われようにカチンと来たのかクーリアはエリエントを追いかけだしていた。



「ふ、2人ともここは静かにしておこうよ。

それに場所が決まっただけで作戦とかまだ完全に決まってないじゃない??

だからここでできるだけ話を固めておきたいのだけど・・・・」

「この状態じゃ話はできそうにないな。

それじゃまた落ち着いたら話すと言う事で俺たちも休憩にしよう。

それでユキシロたちはソレ美味いのか??」

「ぬぅ~~~スジが強くて噛み応えはあるのじゃが・・・ちと味が妙じゃの。

なんというか・・・妙としか言いようがないのじゃ。」

「だよね・・・これを食べるくらいならムクロの大好きなリザードマンのお肉の方が絶対に美味しいよ!!

で、さぁ・・・その~~リザードマンのお肉を持ってたりしない??」

「やはり腐ったモブの食材はダメでしたか。

火あぶりがダメとなるとこの食材の調理方法は限りなく少なくなりますね。

ですが・・・食べたいという声も聞かないので売却するのがいいのかもしれませんね。」

「補充完了っと・・・弾の生成が終わったわ・・・よ?

何この匂い・・・もしかしてさっき焼いてたのはアンデットグールの肉??

この匂いでモブが寄って来なければいいんだけど・・・・

少し不安だから少しこの辺りを調べてくるわ・・・匂いでモブが来てるかもしれないから。」

テントから出て来たアヤカは匂いでモブが出現して来てないか調査すると言って準備を始め・・・それにミストも同行すると言い2人はすぐに戻るとだけ伝えて安全地帯を離れて調査へと向かった。



「大丈夫かな???ミストやアヤカはすごく強いけど・・・ちょっと心配だよ。」

「きっと大丈夫だ・・・ミストは少し表情が硬かったけどやる時はやってくれるのがミストだからな。

それに察知能力が敏感なアヤカが付いてるんだ、きっと何かあれば互いをカバーし合うはずだ。

それと・・・2人にはこれだったな・・・ホラ、リザードマンの肉だ。」

「ぬぉ!!!やはり主殿なのじゃ!!!

それじゃ早速・・・ん~~イイニオイなのじゃ!!」

「そうそうこの匂いだよ!!!この匂いと音が全然さっきのお肉からは聞こえなかったんだよ。

ボコボコ言って焼けてたから。」

「ハァハァ・・・・えぇ・・・ボコボコってどんな音ッ・・・ハァハァ・・・エリエントを追いかけてたら息切れしちゃった・・・ちょっと休憩・・・ぐはッ・・・」

「コレで終わりなのかしら??本当にクーリアはだらしがないわね。

それじゃモブとの競争でもクーリアが始めの犠牲者になるわね。」

「そうですか?こういう場合だからとクーリアは手を抜いている可能性が否めません。

何せあの耳もただの飾りではないのでしょうし・・・いざとなればクーリアはとんでもなく早く逃げ切る可能性があります。

追いかける側よりも逃げる側の方が強いタイプと言うのでしょうか??」

レイの説明にクーリアは嬉しいような嬉しくないような表情をしつつグーサインを出し・・・ひと踏ん張りしてムクロの膝元へ頭を乗せていた。



「あっはぁぁぁぁ~~ムクロッちの膝枕は極楽で楽ちん~~~最高だよぉ~~~」

「こういう場合って逆なんじゃないのか??

それに俺の膝枕なんて寝心地悪・・・・・」

「クーリア!!!それはずるいよ!!!

私だってまだムクロ君にしてもらった事もないのに!!!!」

「そうです・・・これは私も見逃せません。

ですから強制的に排除させていただきます・・・・抵抗はしても構いませんが自身の体にどのような事態が起こったとしても保証できかねますので覚悟してください。」

「その件については心配いらないわ。

ケガをしたとしても腕が飛ぼうが足が飛ぼうが再生するのだから無理に引き剥がしても問題ないわよ。

そのくらいの罰があった方が今後しなくなるでしょうし??」

穏やかではないレイ達の発言にクーリアはそっとムクロの膝から離れて苦笑いしてレイ達を見つめていた。



「あはは・・・騒動は回避できたところで・・・ミストたちはどこまで偵察に出ているんだ?

それともモブとの戦闘をしているとか・・・・ないよな??」

「うん、連絡も特に騒ぎも起きてる感じはしないから大丈夫だとは思うよ?

でも心配なのは心配だよ・・・この辺りにいるモブは隠れるのとか消えるスキルが得意そうだから・・・・」

ユリハ達は辺りの偵察に出たミストたちの事を心配しつつ待っていると・・・・

遠くの方からムクロたちの名を叫ぶ声が聞こえ、その方向を見てみるとアヤカとミストが全力で何かから逃げるように走っていた―――――――――

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