第461話 村の大火災
――――――――――――――FFサーバー
フィールは山ヒドラの攻撃を避けつつ攻撃をしているスキを突いてムクロたちも援護攻撃を開始し。
フィールと共に山ヒドラとの乱戦が始まり・・・・山ヒドラはグロリアのモブと同様に体からオーラを放ってスキルを発動する状態になっていた。
「何か来る!!フィール逃げ・・・・あれ?フィール??」
「ムクロ君!!フィールちゃんはあそこに!!!山ヒドラに攻撃を仕掛けてるよ!!!早く何とかしないと大変な事になっちゃう!!」
「これだからおてんばフィールは・・・それじゃスペルで守ってあげますかっと。
―――――――――――ディフェンスウォール!!!!」
クーリアはフィールの事がわかっていたのかフィールに対してガード態勢のあるスペルで山ヒドラのスキル攻撃から守るが・・・・その攻撃の反動でフィールは宙を舞いムクロを押し倒す形で落ちていた。
「いたたた・・・ムクロ君大丈夫??
ん?ムクロ君!?どこ触ってるの!?」
「ん?なんだこの柔らかいの・・・・」
「む、ムクロッちがフィールにセクハラしてる!!!」
「ムクロ君!?早くその手をどけて離れて!!!」
「本当にムクロはこういうのは美味しくいただいちゃうのね。
ほら早く立ちなさい・・・出ないと私が二度と立てないようにするわよ??いいのかしら??」
「む、ムクロ・・・このエリは笑っているが中はかなりピリピリしている様子だ
から言う通りに早く立ち上がった方がいい。」
ミストたちに色々と言われながら・・・ムクロはフィールから離れて立ち上がり
フィールに謝ると・・・・
「だ、大丈夫だよ・・・私がムクロ君の上に落ちたのがいけなかっただけだし・・・平気・・・平気だよ。」
「そ、そうか??だったらいいんだが・・・・
あと山ヒドラに限らずモブが光ったら攻撃したらダメだぞ?スキルを発動するモーションだからな。」
「あ~ムクロッち・・・フィールにはそういうの言ってもあんまり伝わんないよ?
フィールの属性がおっちょこちょいでドジッ子設定が付いてるから。
だからムクロッちの上に落ちて来たのもそれが原因なんだと思う。」
「あ~なるほど・・・アレはドジっ子だからできる固有スキルみたいなものなのだな?
フムフム・・・・その固有スキル地味に欲しいな・・・・」
「え?ミスト何か言った??」
「ちょっと、いつまで賑やかに話してるの!!!
山ヒドラがまた光ったから気を付けなさいよ!!!
あと・・・フィールはもう出ちゃだめよ?」
アヤカの言葉にフィールは苦笑いをしてムクロの腕を掴んで移動し・・・・
山ヒドラの攻撃を避けると、ここぞとばかりに攻撃を仕掛けて無事に山ヒドラを倒し切ったのだが―――――――――
「ふぅ・・・みんなお疲れ。
フィールもって・・・どうしてフィールは俺の腕を掴んでいるんだ?」
「え?あ!?コレは違うの!!その・・・ムクロ君に触れてると安心するというか冷静になれたというか・・・うん!!大丈夫だから気にしないで!!」
「どうしたのかしらユリハ??フィールの行動に焼きもちでも焼いたのかしら??」
「そんなんじゃないよ!?少しだけいいなぁって・・・・ううん何でもない。
山ヒドラは倒したことだし村長さんに達成したことを伝えて冒険に出ようよ!!」
ユリハは何かを誤魔化すようにしつつフィールの腕を掴んで妖精の村に向かったのだが・・・・・異変が起きていた。
「何だこの匂い・・・妙に焦げ臭い・・・・まさか!?」
「そんな・・・あれって村が燃えてる!?村へ行かないと!!!」
「くッ!!!みんな・・・・無事でいて・・・・」
ムクロたちは村の火災に気が付くとすぐさま村へ駆け出し。
燃え盛る村へやって来くるとフィールと手分けして生存者の救出を開始した。
「こっちには生存してる妖精はいないようだ。」
「こっちもみんな・・・・・フィールちゃんは村長の家に向かったようだけど気になるね・・・・・」
「アチチ!?そろそろ危ないからここから離れてフィールを探しに行こうよ。
どの家も燃え落ちて入ることもできないし・・・・」
「そうね・・・この様子だと村は全滅。
生存者も村の中じゃフィールだけって言う事ね。」
「ここで話していても埒が明かない。
すぐにフィールと村長を探しに行こう。」
ムクロたちは消えていく妖精たちを見送り・・・村長を探しに向かったフィールを追いかけて村長の家に入り探していると―――――――
「フィールちゃん??あぁ・・・・」
「どうやら遅かったようだな・・・・これはイベントかそれともイレギュラーなのかわからないがまずはここから離れよう。
フィール・・・今やるべきことは生きてこの世界の異変を正すことだろ。
だったら・・・・今はここから離れて少し落ち着こう。」
「うん・・・・ゴメン・・・ムクロ君の言う通りにする。」
村長が消えるとフィールとムクロたちは燃える村から脱出して近くの湖にやって来ると。
まずは休憩を取って状況の整理とフィールが得た情報を聞くことになったのだが。
フィールのショックは大きかったのか湖を見つめて落ち込んでいた。
「フィールちゃん大丈夫かな??」
「ここはそっとしておく方がいいかもしれないな。
何せ自分の住んでいた故郷が火の海になったのだからショックは計り知れないだろうし・・・今は自分自身で整理する時間も必要だろう。」
「それじゃみんなはフィールについていてやってくれ・・・・クーリア、少しいいか??」
「ん?うん・・・・大丈夫だよ・・・・」
ムクロは何かを知ってそうな雰囲気のクーリアを連れて誰もいない場所にやって来ると。
クーリアにこれもゲームの中で体験した出来事なのかと問うと。
クーリアはコクリと頷いていた。
「コレは言っちゃいけない事だと思って・・・・言わなかったんだゴメン。
こうやってゲームの中で起る嫌なイベントを体験するのって・・・少し辛いね
・・・・」
「やっぱりそうだったのか・・・これも仕組まれたルートって言う事か。
コラボのストーリーにしては原作と同じ内容だと思うんだがクーリアはどう思う??」
ムクロはクーリアにこの先は原作のゲーム通りに進むのかどうなのかと問うと。
クーリアはいくつか不審な点があると言って語りだした。
「まず・・・私がプレイしていた時のフィールの初期装備とここにいるフィールの装備が違う事がまず1つでしょ?
で、あとは・・・・フィールが村長から話を聞いてるはずだからその内容でこれからの道先がわかるんじゃないのかな。
でも・・・この状況でフィールに話をするのってどうなんだろ・・・・」
「それなら大丈夫だ。
あのユリハとミストたちだからな。」
そう言ってムクロはクーリアと共にユリハ達の元へ戻ると。
ムクロの言っていた通り、ユリハ達はうまくフィールの傷ついた心を癒して笑顔にしていた。
「あ、ムクロ君・・・フィールちゃん何とか行けるみたいだよ。」
「行ける??一体どこに行くって言うんだ??」
「あのねムクロ君・・・村長と最後に話をした際に向かうべき場所を教えてくれたの。
次に向かう場所はこの湖の先にあるあのキメラ火山に行けって・・・・」
「ふむふむ・・・キメラ火山ねぇ・・・この時点から私の知ってるFFとは違うコラボしたストーリーにななって来るのかな。
だけど・・・フィールに元気が戻ってよかったよ。
これからさ・・・色々あると思うけど一緒に頑張ってこ!!」
「クーリアだけだとフィールも不安でしょうから私たちの事も十分に頼っていいわよ。」
エリエントの言葉にクーリアはプンプンと怒りを表現するとフィールはニコッと笑顔を振り撒き・・・ムクロの腕を掴んでキメラ火山を目指して行くのであった。
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