第418話 突然のバーサク状態
――――――――――――――中級層:砂漠フィールド
ヴァニスが戦闘を始めた直後にムクロたちもその戦闘に参加すると。
ユキシロはヴァニスの背後とヴァニスが怯ませたミノタウロスソルジャーに対して攻撃を繰り出し。
ムクロはその2人に攻撃を仕掛けようとするモブや自身に攻撃を仕掛けて来ていたモブに攻撃しつつ消滅させていた。
「ハァハァ・・・・にしてもモブの量が減らないな。
ポイントは溜まって来てはいるがヴァニス達は疲れていないか?」
「ナニ?ムクロはもう疲れちゃったの??
ハァハァ・・・・私たちならまだまだ全然これからって言うところよ?
ねぇ、ユキシロ!!!」
「ぬへぇ・・・アタイは少し動きすぎてバテてきているのじゃ。
じゃが・・・ヴァニスがここまでやっておるのじゃ!!
アタイがこんなところでヘバっていては示しがつかないのじゃ!!!」
「ハハハ!!!本当にユキシロは頼もしいな!!
だが、疲れたのならば後方で休憩するといい。
何せ後方のモブは全滅させたからな。
だから私もこっちで共に戦おう!!
――――――――――アークブレイク!!!!」
「もう!!私がカッコよく登場して助けようとしてたのに!!!
こうなったら援護バフとスペル攻撃でアピールしてやんよ!!!
――――――――wステータスアップ!!!」
遅れてやってきたクーリアは自分の援護もあってミノタウロスを早く倒せたと言わずにムクロたちに後方からバフをかけてからミノタウロスにデバフをかけ援護を開始すると。
先に動いていたミストは疲れたユキシロを庇うようにして前に出て攻撃を繰り出し。
ユキシロはミストの言葉に甘えてクーリアの元へ移動して少しだけ休憩すると言っていたのだが・・・・・
「ちょっと!?休憩するって戦闘から離れるのはいいけれど。
どうしてそこで美味しそうなお肉を食べてるの!!!
私たちは必死に戦っているって言うのに!?
高貴な私に対する挑戦かしら!?」
「モシャモシャモシャ・・・・違うのじゃ。
アタイのモチベーションはお腹を満たすことで回復するのじゃ~モシャモシャ
あと少しだけ待っていてくれると助かるのじゃ~モシャモシャ。」
「それならユキシロが回復しきる前にモブを全滅させてしまおうか!!!
ほらムクロ!!!弱っているモブは任せたぞ!!」
「あぁ、みんな悪いな・・・・ある程度まで弱らせたモブをこっちに投げてもらってさ。」
「気にしないで!!!私たちが好きでやってることだし。
私たちがこうでもしないとムクロはまたソロで無茶をする気でしょ?
だったらこうやって戦う方が幾分かマシって思わない?
まぁ、本当に罪の意識があるのなら?今度何か美味しい者とか何かをご馳走してくれてもいいのよ?
高貴な私の口を唸らせることができるか心配だけれど?」
ヴァニスの言葉にミストや美味しいと言う言葉にユキシロも黙っておられず。
自分たちも何かもらえるものがあるのかと戦闘中にも関わらず話し出し。
それもこれも戦闘が終わってからだとムクロが語ると。
その後方で支援をしながらヴァニスの話を聞いていたクーリアもムクロの言葉と同じようにミストたちに注意し始めた。
「みんな!!今は戦闘中なんだからもっと集中して目の前の敵をどうやって倒すか考えてよね!?
でさ??ムクロ・・・その・・・私にも何かあったりするのかな?」
「それよりもまずは目の前のモブの群れをどうにかしないとだ!!!
だから援護を頼む!!!ぐあぁ!?」
「ムクロ!!!クッ・・・無駄話が多すぎて敵もバフをかけているな。
こうなったらもっと手数を増やすしかない!!!
ユキシロ私に続いて攻撃を入れてくれ!!」
「あいなのじゃ!!!腹も満たされて完璧なのじゃッ!!!
ぬおぉぉぉ!!!ぬらぁッ!!!」
「よし、それじゃ次は私がスキルを入れるから後はよろしく!!
―――――――スティールスラッシュ!!!」
ミストの掛け声でバフのかかったモブに対して集中攻撃を行って倒すと。
ムクロの方に集まり始めたモブを追いかけようとした時。
ムクロはミストたちを休憩するように言い出し、このモブは自分一人で倒すと語ると。
ミストたちは何かあればいつでも呼んで欲しいとだけ言って回復ポーションに口を付けた。
「ゴクゴク・・・・あのミノタウロスってそこそこに強いけどさ?
5体がかりでもムクロッちと対等・・・でもないか。
本当にムクロッちの限界ってどうなんだと思う?」
「ムクロに限界があるのか私にはわからない。
何せ1人でこのグロリアをクリアしたプレイヤーなのだから並大抵のモブが寄ってたかっても勝てないのもわかるような気がする。
それに比べて私たちはまだまだ非力だな・・・・」
「のじゃ・・・アタイももっと強くなねば・・・・
主殿の重りにはなりたくないのじゃ・・・・ぬぐぅ。」
「で、でもでも!!!ムクロは案外ソロの時の方が危ないことしてたりするじゃない?
だから私たちがこういう場面をしっかりと見ておかないとじゃない?
つまり・・・私たちがいないとムクロはダメってことよ!!!
高貴な私に手を焼かせるなんてムクロもまだまだよ。」
クーリアたちがポーションの瓶に口をつけながらムクロが無茶をしないか見守っていると。
意外にも早くムクロは攻撃を避けることなく体で受け止め、ダメージを受けながら攻撃をすると言うパワープレイを見せ始め。
そろそろ自分たちの出番かと準備を始めていると・・・・
「グガァァアァァァ!!!!」
「こんな時にボスモブのブリゲードバーバーリアンか・・・・
いいぜ!!来いよ!!相手になってやるぜ!!!
――――――――――ハァァアアァァッ!!!!」
「なッ!?ボスモブが出てきちゃったよ!?
コレはさすがに予想外だけどどうすんのこれ!?
私たちは出るべきなのかな??」
「考えている時間が惜しい!!
今は無茶をしているムクロに話しかける事も難しいだろうから私たちが状況に合わせてサポートするのが一番だろう。
だから私が先に出るからクーリアたちはスキができ次第にバフとスペル攻撃を任せる!!!
ヴァニスとユキシロも状況を見て来てくれて構わない!!」
「了解なのじゃ!!!
アタイも主殿のサポートができるように頑張るのじゃ!!!
じゃが・・・あの戦い方は少し主殿と違うようにも思えるのじゃ・・・・」
「そうね・・・なんだか・・・荒っぽいって言うの?
ムクロはあんな攻撃の仕方をしないはずなんだけど・・・・
でも、きっと何かの作戦よ!!!ムクロってばいつも何も言わないで自分で作戦を立ててやっちゃうから・・・きっとそうよ。」
ヴァニス達はムクロの乱暴な攻撃にいつもの冷静さがないと不安を覚えつつも。
ミストはボスモブとムクロの攻撃の合間に飛び込み、ボスモブに攻撃を入れ・・・ムクロにこのモブの事について話しかけるが反応がなく。
ミストはムクロのステータスを見るとクーリアがかけたモノとは違うバフがかかっている様でクーリアに問うと・・・・
「え!?それってバーサクのバフだよ!?
でもどうしてだろ・・・私はそんなバフをかけた覚えはないし・・・・
ん~目の前のボスモブかさっきのモブの攻撃で入っちゃったのかもしれね。
うん、わかった!!!私がバーサク状態を解除するからミストはムクロに攻撃が来たらカバーしてあげて!!!
ユキシロは違うモブを叩いてるしヴァニスはさすがにボスモブの攻撃を受け取るのは辛いと思うしさ?」
「わ、わるかったわね!!!どうせ私はボスモブの攻撃を避けるしかできないわよ!!!
いつか見てなさいよ!!!高貴な私に火を付けたらどうなるか・・・・」
ヴァニスはごちゃごちゃと言いながらユキシロが戦っているモブに攻撃を入れると。
ミストはクーリアの指示通りムクロに当たる前にモブの攻撃をガードに入り。
そのことを気にも留めずムクロはただひたすらにボスモブに獣の如く攻撃を繰り出していた――――――――――――
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