第265話 勉強会のちグロリア

――――――――――――――――自室


朝目覚めると・・・キャレットからのメールが届いており、内容を確かめると。

外部的に干渉する装置でグロリア内でのドロップや生成された記録がない事から外部から送り込まれたアイテムとして預かることとなり・・・


その内容を、学校へ向かいながら由里達に話し・・・その話の続きと昨日のレイとの話を屋上ですることとなって各自教室へ移動した。


「ずっと深刻な顔をしているところ悪いんだけどさ悠一・・・ちょっと・・・宿題移させてくれない???ちょっと情報を探してたらやる暇なくって。

ダメ??」

「俺の方よりもコトハに頼んだ方がいいんじゃないのか??

俺の宿題よりは安全だと思うが??」

耀子はコトハに聞かれに様にコソコソと悠一の耳に借りれない訳を話した・・・


「その・・・これ以上忘れたら私のコレクションをランダムで売るって言うんだよ???怖いでしょ??だか悠一に頼んでいるんだよ・・・・私を救ってよぉ~~」

「それは一大事だが・・・自分でするって言う選択肢はなかったのか??」

この回答に返事はなく・・・ただただ貸してくれの一点張りで、時間がないと言う事で耀子にプリントを渡すと風のように席へと戻って行った。


「ハァ~ダメじゃない悠一・・・せっかく耀子の自分でする意味の大切さを教えていたところなのに。

これじゃ、いつまでたっても耀子は宿題をやらなくなるわよ??」

「それは面倒だな・・・・それなら宿題をやってからグロリアをすればいいんじゃないのか??」

この言葉を聞き洩らさず・・・耀子は目を光らせて書き写し終わったプリントをもって突撃してきた。


「それってそれって!?悠一の家で宿題をしてからグロリアをするって事??

それ、すっごくいいじゃん!!!私賛成!!!」

「悠一の迷惑になるかもしれないからそんなコトを勝手に決めたら―――――」

「俺は構わないが・・・コトハはどうする?」

この質問に対してコトハは否定するかと思いきや・・・


「悠一がそこまで言うのなら・・・行かないでもないケド・・・」

「見事にコトハのデレが炸裂だね・・・まぁ、そう言う事だから宿題が出たら悠一の家で勉強会って言う事で。」

そう言うと2人は自分の席に戻り、HRが始まった。


それからして昼休み・・・・


「でさ、今日から宿題が出たら悠一の家で勉強会することになって―――――」

「耀子、そんなこと由里の前で言ったら・・・・・」

「悠一く~ん・・・どういうコト、かなぁ???

わかるように説明してくれると助かるんだけど・・・・それと、それって私も参加できるのかなぁ??」

「えぇっと・・・俺は別に構わないけど・・・姉さんの視線と耀子の視線が痛い。」

「悠一、こういう事はブロッサムで先に言ってもらわないと困る。

と、言う事で今日の晩御飯はカレーね。」

姉さんは勉強会後の事を考えており・・・今日は帰りに材料を買って帰るから先に宿題をするように言うと、昨日のレイとの件についても問いただしてきた。


「で、昨日のレイちゃんとのアレは何だったのかな???」

「それ、私も気になってたんだよねぇ~レイが悠一を押し倒して・・・もう少し私が入るのが遅ければどうなってた事か。」

「で、悠一にも否定する権利があるのだけれど・・・・ここまでで何か違うと言ったところはあるのかしら??」

「いや・・・全部その通りだ・・・ただ、その・・・お土産がどうのこうの言ってたらレイが押し倒してきてだな。」

「ほぅ、それで悠一の体を好き放題にできると??ならば私にも盛大に土産を忘れてくれて構わないぞ!!!私も悠一を好き放題にいじらせて・・・コホン。

いや、それは土産とは全然関係ないだろ?って言いたいと思っていたんだ。」

姉さんは微妙にやらかしながら話を戻すと・・・耀子たちも話に乗っかり。


「涼孤さん・・・ヨダレ出てる・・・でもさぁ・・・レイにだけじゃなくてユキシロとファムにも忘れたんだから我慢するのが普通だけど悠一は甘いんだよ。

ハチミツバターホットケーキよりも甘いよ??」

「ちゃんとダメなものはダメって言わないと・・・悠一君、悪い人に憑けいられちゃうよ??」

「あはは・・・そこまで俺は何でもハイハイ言うわけでもないんだが・・・・」

「それはどうだろ??もし仮にグロリアで困っているふりをしたプレイヤーがいた場合・・・悠一は助けるだろ??

で、その先に何かしらの罠があった場合・・・悠一はどうする気だ???

まぁ聞くまでもないが、相手の言う事を聞くだろ?そう言う所を私たちは心配しているんだ。」

姉さんたちのお叱りを反論できないまま言われ続け・・・お叱りが終わると。

この場で学んでほしかった事はダメなものはダメ、嫌なことは嫌と言えるようにと言う事であった。


「でも・・・俺、困ってる人がいたら考える前に行動してる場合があるからできるかどうか・・・・あぁ・・・できるように心がけ・・・ます。」

「よろしい。

それじゃ、お昼も終わりそうだから私は教室に戻るから・・・今日の晩御飯を楽しみにしてなさい。」

「涼孤さん・・・すごい溜まってた事を全部喋ったって感じだったね。

悠一君・・・その、大丈夫???疲れたような顔をしてるけど。」

「まぁあれだけ言われたらねぇ・・・・今回はちょっとだけ同情してあげるよ。

んじゃまぁ・・・今日は校門前に集合して、悠一の家で勉強会って言う事で!!!」

「それじゃ、悠一・・・教室に戻るわよ。」

食べ終えた弁当を片付け、悠一たちは教室に戻って行き・・・なんだか今日は昼休みだけで1日分の疲れが出たようにも感じながら午後の授業を終え――――――


「あ、きたきた・・・待ってたよ、悠一君。

それじゃ、悠一君の家に向かおっか。」

「何だか由里・・・ノリノリだね・・・昼にこのこと言わなかったらどうなってたか想像もしたくない恐怖があるね。」

「そうね、ある意味敵に回すと由里って面倒なタイプよね。」

「あはは・・・そう、由里を悪く言わないでやってくれ。

由里は他の人よりも寂しんぼだからな。」

その言葉に由里は恥ずかしそうに否定しているが・・・耀子やコトハから見れば無駄にイチャついているバカップルにしか見えていなかった。


「ハイハイ、その辺でイチャつくのを止めて・・・早く悠一の家に行きましょ?

ここは学校の前って言う事を忘れちゃダメよ??」

「そうそう・・・由里って結構男子に人気あるんだから気をつけないと大変な事になっちゃうかもしれないよ???

だから波風立たないように目立たずイチャつかないとね~

こういう風に!!さぁ~悠一、帰ろ~~~」

「お、おぅ・・・」

耀子は勢いよく悠一の手を掴んで走ると・・・やられたと言う顔で由里が追いかけ、コトハはいつも通りと後を追いかけてきた。


「ストップストップ!!!いつまで耀子は悠一君の手を握ってるつもりなの!?

それに・・・どうして恋人繋ぎ!?」

「そりゃ・・・勢い??」

「勢いもほどほどにしないと悠一が倒れちゃうわよ??

それに、疲れすぎるとグロリアにも影響が出るわよ??」

「そうそう・・・だから、手を放してくれないか??由里も少し落ち着いてくれ。」

耀子はチェッとつまらない顔をしながら悠一の手を放すと、宿題が終わった後のグロリアで何をするのか尋ねてきた。


「ロシアには当分行く予定はないしさ??

始まりの都に射的ができるお店ができたらしいんだけど行ってみない??」

「へぇ~射的・・・私、お祭りでもやった事ないんだよね。」

「俺は姉さんと祭りには毎回行くけど・・・射的は姉さんが上手だな。

俺は仮想世界以外はてんでダメでさ。」

「悠一らしいっちゃらしいわね・・・そう言うところ嫌いじゃないわ。

そうね、グロリアでの射的はどういったモノか見て見たいし私は行ってもいいと思うわ。」

話の流れで宿題が終わったらグロリアの射的の店に行くこととなり、善は急げと家に向かって帰って行った。


――――――――――――――――下校途中

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