第257話 ゴブリンハンターとの追走劇
―――――――――――――――ガンフィールド:安全地帯の街
追加分のゾンビもアヤカと協力して消滅させると・・・アヤカは次のステップと言ってオーナーに指示を出すと、アナウンスが入り・・・「無茶はするな」と、いう謎の優しさあふれる言葉が聞こえ・・・その言葉の表す意味が目の前に現れた。
「さぁ、ムクロ・・・こっからが本番よ?
今、目の前に見えてるアレが今回の私たちが協力して破壊するターゲットの・・・バレットベース・・・通称、無人破壊兵器。」
「あぁ・・・それってただのロボットって事だろ??それじゃ・・・遠くから狙い撃てばいいんじゃ――――――――」
ムクロが銃を構えて撃とうとした瞬間、ベースは銃に反応してムクロに威嚇射撃を行ってきており・・・アヤカに怒鳴られながら作戦を立てるために近くの建物に逃げ込んだ。
「全く・・・これでわかったでしょ?あのロボットは攻撃されるとわかった時点で反撃するモノで・・・私たちがアレを2人で倒すにはもっと高いコンビネーション能力がいるの・・・例えば・・・ごにょごにょ――――――」
「それって・・・大丈夫なのか??俺、自身がないんだが・・・・」
アヤカは作戦と言えるようなものではない事を話し終えると笑いながらこう言った・・・
「できなきゃ私たちはこんな辺鄙な仮想空間でゲームオーバーよ?それでもいいって言うのなら・・・仕方ないけど私と共に終わるだけよ。」
「そうだな、アヤカとなら終わってもいいかと思ったけど・・・まだ、何もできてないし頑張らないとな・・・よし、まずはここからやるか・・・心配事は起こったときに考えるとして・・・あとは互いに支え合うだけだ。」
「お、あいつら・・・・出て来たって事は、ケリ付ける気だな・・・・さぁ、2人のコンビネーションがどこまでなものか見せてもらおうか。」
建物から出てきた2人は互いにハンドガンを構え、バレットベースが何方が先に攻撃をするか計算していると・・・・
「お、ロボが攻撃する前に先制たぁ・・・覚悟は決まっているらしいな。
だが・・・攻撃したって事は決めねぇと2人も終わりって事だが――――――――」
「アヤカ!!!行くぞ!!!」
「任せて!!!」
ムクロに攻撃が集中した瞬間・・・アヤカに銃を投げると、アヤカは空中で銃をキャッチして乱射し・・・バレットベースがアヤカに攻撃先を変える頃には、ムクロの方へと銃を投げており・・・攻撃役と囮役のコンビネーションプレイが輝き。
バレットベースは対処することができずに体力バーが消滅し消えて行った。
「お前達、息ピッタリだったな!!!あのバレットベースを倒すなんてなぁ・・・」
「そりゃ、私よりもムクロの方が囮役も攻撃役も慣れてるからだと思うわ。」
「そうか?俺はいつものようにアヤカの作戦通りに動いてただけだと思うんだが・・・・」
そのやり取りを見て・・・オーナーは再び何かを言おうとした瞬間、アヤカの手には銃が握られており・・・何も言わずにオーナーは戻ると言って部屋から出て行った。
「それじゃ、私たちもこの街から出る準備をして・・・このガンフィールドの最終地点に向かうわよ。」
「OK、それじゃ・・・俺は武器の改造もするかな。」
話が決まり・・・武器のメンテと弾の製作を済ませ、ムクロは自慢の武器を改造し・・・・街を出て行くと次の構成フィールドは荒野フィールドで、アヤカが言うにはここではよくスナイパーがプレイヤー狩りをしていると言う噂であり・・・危険地帯とされている場所であった。
「私たちの向かう最終地点は・・・あそこの渓谷を抜けた先にあるエンドポータルが設置された最終帰還エリアなんだけど。
この荒野をまっすぐ進むのが最速のルート・・・だけどここは使えないのいい?あそこに今、偶然にもプレイヤーが歩いているわ・・・あそこを歩いていると――――――――――」
「ッ!?銃声!?それに・・・あのプレイヤーは撃たれて消滅・・・した・・・・のか??」
アヤカはコクリと頷き・・・手招きしてムクロを呼ぶと遠回りの岩壁を歩き始めた。
「アヤカ・・・こうも知識があるってことは何回かここをクリアしたって事か??」
「そうね・・・ソロでかれこれ50回はクリアしているわ・・・・それも全部ムクロたちに追いつくために練習としてね。
本当は秘密にしておきたかったんだけど・・・こうも付きまとわれちゃ無視もできないし、他の奴にムクロをキルされるのも何だか嫌じゃない?そういうのって。
だから、これは私の都合でもあって・・・止まって・・・後ろから何かの気配がするわ・・・私たちの後ろから気配が――――――ムクロッ!!!走って!!!ゴブリンハンターよ!!!」
アヤカの叫びと同時に・・・バレたと気付いたゴブリンハンターは銃をバンバンと乱射して同じように走り出し・・・命を懸けた追いかけっこが始まった。
「このままじゃ・・・ムクロ、私がスタングレネードを投げるからそのスキにあそこの岩陰に隠れるわよ!!!」
「あぁ・・・その手で行こう!!!」
そして、追いかけてきていたゴブリンハンターが見えた辺りでスタングレネードを投げると、ゴブリンハンターは音と光で暴れており・・・そのスキに岩陰に隠れたのはいいのだが―――――――
「このスキマ・・・少し狭くないか?あと・・・大丈夫なのか?」
「多分大丈夫なはずよ・・・あのゴブリンハンターは戦闘面じゃ結構手強いけど。こうやって隠れてやり過ごすのが一番、いいのよ・・・何せ、ドロップはしないし武器はショットガンって言う本当にどっちも美味しくないのよね。
――――――――来たわ・・・・静かに・・・・」
スタングレネードの効果が解け、ゴブリンハンターはドシドシと足音を立てながら隠れている前までやって来ると・・・逃げられたのが悔しかったのか、大声で泣き叫んで引き返す瞬間―――――――
――――――――ピロピロピロロロロ~~~~
「ちょっと!?何鳴らしてるのよ!?早く止めなさいよ!!」
「わかってる・・・わかってるが・・・・アレってアイツの足じゃないか??」
音のした場所を正確に突き止め、聞こえた地点で立ち止まって探している様子で・・・・見つからない事を願っていると。
「ッ!?アイツ・・・ショットガンを岩に撃ってるのか!?すまん・・・こうなったのも俺の責任だ・・・・だが、これからどうする??」
「そうね・・・この岩の厚さなら隙間から狙い撃たない限りは大丈夫だと思うけど・・・・それか、もう一度イチかバチかでスタングレネードを投げるのも手だけど・・・」
ゴブリンハンターは何度も何度も岩にショットガンを撃ち込み・・・岩が少しずつ砕け、音が近くなって来ており、ついに・・・ヒビが入りこれ以上耐えることができないと考えた結果・・・
「ここにいてもダメそうなら・・・飛び出て行くしかなさそうね。」
「そうだな・・・・それじゃ、俺が足を狙い撃つからそのスキにアヤカが脱出するんだ。」
アヤカはコクリと頷き・・・ムクロは銃を構えてゴブリンハンターの足に弾を撃ち込もうとした時・・・・
―――――――Geraaaaaaaaaaaaaa!?!?!?
「ゴブリンハンターが消滅した!?それにこの銃音は・・・マシンガン?の音???でも一体だれが・・・・」
「まさか・・・・アヤカ、ここは俺が先に出る・・・・」
アヤカの注意を無視してゴブリンハンターが消滅した表に出ると・・・消滅してから戻ってきたコルーダの姿があった。
「よぉ、ゴブリンハンターがいたからポイント稼ぎにとキルしてみたらムクロさんがいるたぁ・・・驚きだな。
で、どうしてそんな所で隠れていたんで??」
「いやぁ、ちょっと色々あってな・・・・アハハ―――――」
「よいしょっと・・・それにしても・・・マシンガン・・・違うわね、ミニガンと言うべきところかしら???コルーダ。」
アヤカが隙間から体を出すと・・・コルーダと知り合いといった雰囲気を出しながら。
まずは安全そうな場所に移動してから話すことになった。
―――――――――――――――ガンフィールド:銃声の渓谷
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます