第192話 4人でデート!?
――――――――――――プライベートホーム
各自でお酒を飲みながら鍋をつつき・・・ユキシロとファムに限っては、未だにお腹が満たされることはなく・・・じゃんじゃんと取っては入れてを繰り返して食べており、ユリハはアンコウや野菜を交互に食べつつ・・・果実酒をグイっと飲みながら爽快に食べて飲んでいた。
そしてクーリアはと言うと・・・・・・
「ム~~あと少しでムクロッちの膝枕で眠れそうだったのに・・・ユリハの介入でダメになっちゃったし・・・私も果実酒を浴びるように飲んで・・・いっそのこと・・・」
「おい、クーリア・・・今、物騒なことを考えただろ・・・まぁやめておけ、ここには最終防衛ラインのレイがいるんだ危険を察知すればホームの外につまみ出されるぞ?」
「はい、ご紹介された通り・・・・ご主人様に危害(性的)を加えようとするモノは特に力を入れて排除いたします。」
「俺のいる前でそんなことを話してほしくないな・・・・もぐもぐ・・・」
「あはは・・・ムクロ君が困ってるから・・・違う話題に―――――」
「はいはい、ハーーーイ!!それならば・・・主殿に聞きたいことがあるのじゃ!!!」
ユリハの発言に対して一目散にユキシロが手を上げて反応し・・・ミストが回答権を与えると・・・ユキシロはにこにこと話し出した。
「主殿ぉ~たまにはアタイたちとも遊んで欲しいのじゃ~~~
――――――最近、食べ歩きも少し飽きてきたのじゃ。」
「食べ歩き以外でユキシロたちと遊ぶって何をするんだ?
――――――クエストか?」
何をするのか?と、ユキシロ尋ねると・・・ファムがフフフと笑いながらユキシロの代わりに話し始めた。
「えっとね・・・私たちNPC組と・・・で、デートって・・・こと・・・・」
「な、なななな何を!?って、まさか・・・ファム・・・この、レイも含まれて・・・」
「もちろん含まれておりますが何か?
私たちは最近のユリハ達の様にご主人様とご一緒にクエストにも参加できていないので・・・・たまにはご主人様とデートの1つや2つをしても悪くないのでは?と考えたわけですが・・・どうでしょうか?」
「う~ん・・・私はレイちゃんの意見は少し強引だけど正しいと思うから、たまにならいいんじゃないかな?」
「そうね、NPC組とムクロ・・・ある意味MMOのソロボッチPTね。」
「今度はレイ達にムクロッちをとられたか~こりゃ・・・何か大事なことが起こるに違いないよ?その辺大丈夫?」
「そうだな・・・俺がちゃんと誘導するから・・・きっと大丈夫だ。」
俺は事件にならないようにすると話すが・・・ミストやクーリアたちは不安な顔でレイ達を見ると・・・レイ達は街やクエストのマップを広げて楽しそうにルートを考えていた。
「ま、まぁ・・・ファムは少し抜けてはいるが、案外しっかりしてるし・・・任せたいが・・・大丈夫か?本当に大丈夫なのか?」
「ミスト、抜けてるとかいわないでよ~~私はこれでも天世界の天使の1人なんだからね!それに・・・もし仮にユキシロたちが暴走したら自慢のパワーで止めるから安心して!!」
「何だかファムが物騒なことを言っておるのじゃ・・・・アタイよりもレイレイの方が暴走しそうでアタイは不安じゃが・・・だけど、これも主殿が私たちと遊んでくれないのが悪いのじゃ!!アタイの散歩は3時間!!添い寝は8時間!!しっかりとしてもらわねば困るのじゃ!!!」
「ユキシロ、そのスケジュールではご主人様の睡眠時間かリアルでの学業を無視する可能性が多大にあるので丸ごと却下か・・・私が代わりにソレらを行いますが?
どうします?」
ユキシロは悩みに悩み・・・ものすごく残念な顔をしながらレイで我慢すると言い・・・落ち込んでいた。
「あはは・・・で、レイちゃん達のデートはいつするの?」
「それはもちろんこのアンコウ鍋を食べ終わった後ですが?」
「え!?本気で言っているのか?」
「アタイもファムもやる気満々なのじゃ!!!
―――――――主殿は逃げられないのじゃ~~~ムッフッフ!!」
「そういうことらしいから・・・観念して私たちと沢山遊ぼうね!」
「良かったわねムクロ・・・今日は朝から晩までずっとお楽しみで・・・
―――――ふわぁ・・・それじゃ、私はそろそろ寝ようかしら・・・」
「私もムクロッちと遊べないのなら寝ようかな・・・今日の情報交換はネタが薄いらしいしね。」
「そうか、2人とも暖かくして寝るんだぞ?」
ミストはログアウトしようとする2人にそう言うと・・・クーリアとエリはコクリと頷き、「またね」と言って消えて行った。
「あたしも・・・レポートしなくちゃ・・・・またね・・・」
「アヤカも気をつけてね。」
アヤカはソファーでレポートが面倒とぼやきながらログアウトし・・・ヴァニスは未だにソファーでムニャムニャと寝ており、状況的に誰かが動かないと片付かないと思い・・・ユリハとミストはすっかりキレイになった皿や鍋を2人で台所に運ぶと・・・・2人で手際よく洗い出した。
「洗い物なら後で私がやる予定だったのですが・・・ですが、今回は素直に感謝します。」
「なんの、日々現実ではよくしている事だ・・・気にするな。」
「そうだよ、私たちも協力できることはするから何でも言ってね。
――――――それに、これから遊びに行くのなら残った仕事がない方が気が楽でしょ?」
「ユリハ達はこういう気配りができて感心なのじゃ~~~ごろごろ~~」
「ほら、ユキシロもそこのテーブルを吹いたりしなさい・・・・
あ、ムクロ・・・そこが汚れているからもっとしっかり――――――」
「あはは、みんなで後片付けって楽しいね。」
俺たちは手分けしてテーブルや汚れた所を綺麗にして、いつものようにソファーに座ると・・・ファムとユキシロに手を引っ張られ、これから街に出かける事となった。
「それじゃ、行ってくる・・・ヴァニスが目覚めたら、ゆっくり休むように伝えて欲しい。」
「うん、わかったよ。
それじゃ、ムクロ君・・・それに、皆も行ってらっしゃい。」
「存分に楽しんでくると良いぞ、あと・・・ハメを外しすぎないようにな!」
「はい、承知しております。
では・・・ご主人様、参りましょうか?」
「うむうむ、これから夜の街にレッツゴーなのじゃ!!」
「4人でデートだね~~~でも、これってデートなのかな?」
ファムは不意に状況を考えるが、先に行く俺たちを追いかける最中にどうでもよくなっていた。
「あぁ~~ムクロ!!アレ、私たちが食べた巨大肉まんのお店だよ!!」
「ムム!?肉まんじゃと!?アタイたちに隠れてそんなものを・・・・許せんのじゃ!!!食べるのじゃ!!」
「肉まんの1つや2つでムキになるとは・・・まだまだ狼の若さが抜けてないようですね。」
「それじゃ、レイは肉まんはいらないか?」
俺はレイの話の流れから欲しいか念のために尋ねると・・・レイは「欲しいです」と即答し・・・俺たちは鍋を食べ終わった腹に肉まんを詰め込みだした。
「ハムハムハム・・・・ふまぁ~~やっぱりこの肉まんは・・・おいふぃいね!」
「はふはふ・・・ほふぉ!!美味いのじゃ~~~こんなに美味しい肉まんを食べてたとは・・・グロリアの食べ物は奥が深いのじゃ!!」
「これが・・・肉まん・・・ご主人様、どう食べればよいのでしょうか?
2人の様に下品に食べればよいのでしょうか?」
「あぁ~そうだな・・・・なら、こうやってちぎって食べたらいんじゃないか?」
両手で肉まんを持ち、見つめるレイに俺は肉まんを食べやすい大きさにちぎって食べるように教えると・・・レイは俺の真似をして食べると、美味しかったのかニコっと笑顔になっていた―――――――――――――
――――――――――――飲食店街
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