~第二章~「新たなグロリアの世界へ!!」
第71話 Welcome To New グロリアver2.0
――――――――18時35分・・・・ブロッサム内のチャット部屋
「後25分・・・・早くグロリアしたいよ~~~
うぁ~~~~」
「耀子ちゃん・・・少し落ち着いて、皆とお話してるとすぐだよ。」
「そうですね、あ、悠一がやっと来ましたね。」
「すまないな皆、少し用があってな。
あと俺はグロリアで少し別行動をするから・・・先にクエストとかで遊んでてくれ。」
そう言うとやはりと言うべきか、由里たちが何故別行動をするのか聞いてきた。
「悠一ィ~何か怪しい匂いがするぞ~~
何か隠してない??」
「悠一君・・・そうだったとしても私は悠一君を信じるよ。」
「私も由里さんに同意です。
悠一にもプライベートや自由に遊ぶ権利がありますから・・・・
その、危ない事はしないように。」
「了解だ、何も怪しい事はしないから大丈夫だが・・・何かあればすぐに連絡するから。
で、由里たちはグロリアに入るとどうするんだ?」
俺はグロリアにログインした後、由里たちが何をするのか気になり尋ねると・・・・
「私は新しい情報集めと、レアアイテム探しかなぁ~」
「私は秘密・・・かな。」
「そうですねぇ・・・・する事が無いので・・・耀子にでも付いて行ってみます。」
「そうか・・・・っお・・・そろそろ時間だな・・・俺は一度、プライベートルームに向かうからそこで落ち合おう。」
由里達はわかったと言うと各自グロリアにログインを開始した―――――
――――――――19時4分・・・・・・・
俺はグロリアにログインすると、前回のイベントでアバターのデータを消失した状態であったがバックアップの復元によりアイテムやキャラのデータがちゃんと復元された状態でシステムの案内に沿ってこのメンテナンスで変わったグロリアの話を聞いていると、最後の方にアバターの編集を行うかと聞かれ・・・・編集画面に飛んだのだが特に編集する事も無く俺はグロリアの世界に再び足を踏み入れた。
「相変わらず・・・・
ログインすると都には人がワラワラいてお祭りのようになっていた。
―――――まずは、プライベートルームに向かうとするか・・・・
俺はいつものルームに続く道を歩きながら少し変わった外観を見ながら移動すると、いつもの場所にあるはずの建物が無く・・・・マップを見ると前回の位置と全く違う所にプライベートルームのマークがついていた。
―――――ここか・・・・・
俺はプライベートルームのマークが付いた場所まで来ると目を疑う光景が広がっていた。
「まさか一軒家になってるとは・・・・」
俺が今まで使っていたプライベートルームは横に長いマンションのような建物だったのだが、目の前にあった建物は2階建ての一軒家であった。
すると、懐かしいあの声が出迎えてくれた――――
「ご主人様・・・お帰りなさいませ。」
「変態マスター、来るのが遅いです。」
「2人とも無事だったか・・・・良かった。」
俺は2人が無事で喜ぶとレイもニコッと笑い、ルミ子もまんざらでもない顔をしていた。
「ご主人様は驚かれていると思いますが・・・・
今回のイベントの功績によりルームのバージョンが上がりプライベートホームになりましたので、これからはここを拠点にお使いください。」
「そういうことです、大体察していると思いますが・・・グロリアの女神の祝福あっての産物ですので感謝を少なからずしてもバチは当りませんよ・・・伝える事を伝えたので私はこれで。」
俺はルミ子に感謝をしてちんまい頭を撫でると、次元の穴に入り帰って行った――――
「それではご主人様、中へ入りましょう。
ここでずっと立たせているわけにもいきませんので。」
「そうだな、それじゃ中に入るか・・・・」
・・・・と、入ろうとした時―――――
「やっと見つけた~~ムクロっち~ルーム変わったのなら連絡してよ~
ずっとあの空き地を眺めてたんだからね!!!」
「俺もついさっきここに辿り着いたんだ・・・・そうだな、皆にも場所が変わった事を回しておくか。」
ルームのマークを辿って来たクーリアが俺を見つけると安心したような顔をしていた。
そして、クーリアのような事態にならないよう俺は由里達にグロリアのメール機能で新たなホームの場所を送るとクーリアと部屋の中に入った。
「ほぇ~~あの少し狭かった部屋から随分と昇格したね~
二階まであるし・・・・」
「それに屋上スペース・・・・キッチンにシャワー室に寝室は人数に合わせて作られています。」
「それはすごいな・・・・このリビングも広くていいな、ソファーと俺のお気に入りのイスもちゃんと配置されてるし・・・完璧だな。」
レイとクーリアと一緒に部屋の中を見て回っていると、コンコンと部屋をノックする音が聞こえ出て見ると、そこにはミストとエリエントが立っていた。
「おぉ~ここで合ってたか・・・・まさか本当にルームからホームになっているとは・・・・
何が起こるかわからんな。
ん?ユリハが見当たらないが・・・・まだなのか?」
「おかえり、ミスト、エリ。
ユリハは何かする事があるとかで・・・・」
「お帰りと・・・ムクロに言われるとなんだか夫婦見たいですね・・・・コホン、はい・・・ただいまです。」
俺は2人をリビングに連れて行き、部屋の説明をするとクーリアが二階から戻ってきた――――
「あ、エリにミスト~おかえり~この家の屋上凄いよ~
あ!そう言えば情報集めに行くんだった・・・・・それじゃ私は情報集めに行ってくるから!
それじゃ!!!」
「クーリア―――私も行くので走らないで・・・ゆっくりと――――」
「ハッハッハ・・・あの2人も馴染んだな。」
「そうだな・・・それにしてもユリハ遅いな・・・・」
クーリアとエリが情報収集に向かって飛び出して行き、俺はミストと話していると・・・彩花からブロッサムにメールが届いた。
メールの内容では、アバターができたから色々とこのグロリアの事を教えて欲しいと言う事であった。
待ち合わせ場所は出入り口付近にある綺麗な噴水の前のベンチに座って待っていると言う事であった―――――
「ミスト、悪い・・・用事が出来たから少し席をはずすから、ユリハがログインしてきたら色々教えてやってあげてくれ・・・それじゃ行ってくる。」
「あぁ・・・わかった、ユリハには私から色々伝えておくよ。」
「ご主人様、お出かけですか?
もう少しでクッキーが焼きあがるのですが・・・・仕方ありませんね。
それではご主人様、行ってらっしゃいませ。」
俺はレイに帰ったら食べると言い、噴水のある場所に向かって行った。
―――――――――20時12分・・・・
―――――この辺・・・だよなぁ・・・・・
噴水の場所に到着すると、俺は1人噴水前のベンチに座る女性プレイヤーに近づき話しかけた。
「君は今日本屋で出会った・・・人?」
「あ・・・ハイ・・・来てくれたんですね!
えっと・・・・ムクロ・・・」
ベンチに座っていた女性プレイヤーの名前はアヤカと書いてあり、アバターは金の長い髪でスラットした体格で数時間以上かけたような出来栄えであった―――――
「アヤカ・・・そのアバターは全部手作りなのか?」
「ん~ログインした時に新規プレイヤー応援キャンペーンに当選されました!とか何とかで・・・・このアバターを貰って作ったんだけど・・・・顔と体格は現実と同期してるから・・・・って、そんなにじろじろ見ないでェ~!!」
アヤカの説明を聞きながら俺はアヤカのアバターの完成度の高さを見ていると、アヤカが恥ずかしそうにして体を手で隠していた。
「ごめんごめん、その・・・アバターの完成度が高かったから・・・・
それじゃ・・・・武器は持ってる?
準備ができてたら早速クエストに行こう。」
「えっと・・・これかな・・・うん、武器は大丈夫だよ。」
アヤカは装備欄に武器を割り当てるといつでも行けると言いアヤカと草原フィールドに移動した。
「それじゃまずは適当にモンスター(モブ、エネミー)と戦ってみるか・・・・
まずは、こうやって武器を出して―――――――」
「えっと・・・・こう?・・・・あッ!出た!出た!
すごい!今のゲームってこんなに重さとかリアルなんだね!!」
アヤカは武器を出現させると、ぴょんぴょん飛び跳ねる程に喜んでいたのだが―――――
俺はそれよりもアヤカが持つ武器の方に興味と驚きがあった。
「アヤカのアバターは何かの懸賞で当ったとか言ってたよな・・・・」
「うん、そうだけど・・・・どうかした?何かマズイ事あったかな!?
やっちゃいけない事とかあったかな!?」
「いや・・・・そうじゃない・・・そのアバターはこのグロリア始まって以来の武器を使えるかもしれない・・・・・レアアバターだぞ!」
「え!?そんなにすごいアバターだったの!?
へぇ~~そうなんだ・・・・これが・・・・私の・・・・・レアアバター・・・」
アヤカの胸から肩へと伸びるヒモで繋がれた武器や腰に付けた武器は・・・・誰がどう見てもわかる
―――――――――――20時20分・・・草原フィールド
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