428

「428」


この3ケタの数字は、自分にとって特別な数字だ

大切な娘・ヒカルの誕生日だから


この数字を見るたびに、ヒカルのメッセージを感じる


それはきっと他愛もないこと

「今日は寒いね」とか、

「仕事頑張ってね」とか


だけど


その他愛のない言葉でさえ、もう聴くことはできない声


どんな声で、自分を呼んだのだろう

どんな瞳で、自分を見つめたのだろう


どんなに想像したって、現実を知らない自分にはその域は越えられない


長い年月をかけて、一歩ずつ

ヒカルの場所に近づいてきたけど

まだまだその場所には遠すぎて


今日は何故だか寂しいんだ


長い、長い、ヒカルの不在

これからもずっと


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る