授業風景を小説として書けという課題

 その日、私は教室で座っていた。

 『××』の授業の開始を待っているのだ。


 授業は2週目であり、1週目は欠席した。

 その日は1日仕事があったからだ。


 1週目の授業はガイダンスであり、それを受けていないのでどんな授業だか分からない。しかし、プリントによると、おそらく事前に課題小説を読んできて、その内容について討論をする内容だと考えられた。


 本は買った。

 1人暮らしの1Kの部屋なので本棚はない。

 本はすべて電子書籍(kindle)で購入している。

 電子書籍の購入は、基本的にはクレジットカードが必要なので、電子書籍を利用するようになったのは社会人になってからだ。

 四年ほど利用しているが、すでにkindleで購入した本は1000冊を超えている。

 そんな話はさておき。


 1週目の課題小説?は、『ユダヤ人大富豪の教え』という本だった。

 小説ではない。

 自己啓発本風の創作作品だった。

 作者の人生を、物語風に脚色した作品である。

 ちなみにこの文章も、私の体験したことではあるが、小説?であるので、脚色しているし、正確でないとこもあるだろうと思う。


『ユダヤ人大富豪の教え』の内容だが。

 青年実業家を目指す大学生の主人公(作者)が、

 粋がってアメリカを講演して回っていたのだが、

 そのときに格上の成功者、ゲラー氏と出会う。

 ゲラー氏は日本の青年を面白がり、自分が発見した成功の法則を教える代わりに試練を受けろと言う……。という感じの内容だ。


 面白かった。

 ゲラー氏の『自由人・不自由人』の考え方は参考になった。

 いい本だと思った。

 セールス(マン)に興味はないが、モノを売ることの考え方は人生に応用できるので好きだ。

 『人を喜ばせた人数がお金になる』みたいのは、まさに小説家みたいな生活にあこがれる私としては理解しやすい。

 読者の数が、お金になるってことだからね。


 課題小説について、授業でなにか発表させられるんだろうなとは思ったが、

 原稿を考えるのが面倒だったので、その場のアドリブでなんとかなるだろ、と思って行き当たりばったりで挑んだ。


 そのうち先生が入ってきて授業が始まった。

 どうやら少人数のクラスのようだった。

 授業内容はゼミ形式に近い。

 課題小説について思うところを順に話し、先生が話を総括する。

 『ユダヤ人~』の文体についてあまり意識していなかったが、自己啓発本風+小説

の複合がされた文体であるのは言われて気づいた。

 どうも書き直させた編集さんが有能だったという話だそうだ。


 その後、『ユダヤ人の~』冒頭をPC教室で写した。

 宿題は授業風景の小説化(1週目休んだ私だけ。"これ")と自己紹介文だった。


以上。


2017/4/26引導


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特に言うことなし。





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