書きかけ小説収録集
幽谷澪埼〔Yukoku Reiki〕
血に狂え
*『憎悪と嫌悪と怒りの刃』
本編
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あ〜もう、キレた。もう我慢する必要、ねぇよなぁ?
俺は誰に言うでも無くそう呟いて筆箱の中から鋏とカッターナイフを取り出す。そしてそのまま相手の耳をカッターナイフで壁に突き刺して動きを封じる。相手は痛みと恐怖で泣き叫ぶ。だが止まる気は更々無い。
相手の襟首を掴み逃げられないようにすると鋏を握り締め、勢い良く
──へぇ目玉が無いのに泣けるって凄いな。まァ関係無いしどうでも良いけど。
容赦無く肺胞をプチプチマットを潰すようにじわじわ潰してやった。膵臓は腎臓と共に床に貼り付けて身体の中で解剖してやる。いつしか相手の声が止まっていた。だが俺の凶行は止まらない。
グチャグチャニチャピチャドボボ……
ハッと気が付いたら辺りは鮮血に塗れて赤一色に染まっていた。辺りには無惨な残骸がいくつも転がっていた。まァどうでも良い。そうして俺は血塗れた格好のまま立ち上がり、更なる標的を探し求めて歩き出す。
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