Opening1: いつものオフィス

 UGN本部にあるアッシュのオフィス。竜胆は、いつもの様にそこに呼び出された。



竜胆:「御用でしょうか、レドリックさん」と、ぴしっと姿勢を正して立ってる。


アッシュ・レドリック(GM):「やぁMr.リンドウ。無駄な時間を食いたくないのでね、さっさと始めよう」


竜胆:「はっ」……Mr.なのか?


GM:子供に対する皮肉ってとこかな。


竜胆:19才は……まあ子供か。レドリックさん34とかだしな。ただし身長は幸守の方が9cm高い! わざとだけど!


GM:アッシュさん、椅子に座るが魔王の玉座で威厳を保つ……!


竜胆:浮くの?!


GM:椅子は浮いてるんだけど、竜胆からは机が邪魔で見えない……!


竜胆:それ大して浮いてないじゃないか!(笑)


アッシュ(GM):「匿名で、FHから“ヘカトンケイル”というジャームが脱走したという情報が入った。……相手の戦力を削ぎ、こちらの戦力を増強する。戦いにおいては素晴らしく効率的な手段だ。そうは思わんかね?」


竜胆:「……“ヘカトンケイル”を捕獲せよ、という事ですか」


アッシュ(GM):「物分かりが良くて助かるよ。まぁ、名目上は“保護”とでもしておきたまえ」


竜胆:「違いがあるとは思えませんが……レドリックさんがそう仰るなら、そのように」


アッシュ(GM):「“名目”は重要だ、特に大人の世界ではな。……匿名の情報によると、現在は廃棄区画を逃走しているそうだ」


GM:そう言って、彼は貴方に書類を投げ渡す。


竜胆:「そういう物ですか」と、書類を取ってざっと目を通そう。


GM:目を通すと、廃棄区画の地図だったり、FHの監視網の情報がざっと書かれている。


アッシュ(GM):「FHも黙ってはいまい……だが、お前なら出来るはずだな?」


竜胆:FHの監視網があるのか…こそこそするのが得意じゃないのは明白だが、顔には出さない。



「もちろん……俺はそのための刀です。必ず“保護”してみせましょう」

「それでいい……では行け」

 アッシュがそう言うと、竜胆の目の前にディメンジョンゲートが開く。竜胆は小さく深呼吸をし、顔を上げた。

「はい。……“シュヴァルツォルム”、行って参ります!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る