③
ここには数十名のいわゆる『山賊』と言われる人達が住んでいる。
私は、前にも使われたお鍋とお玉を持ち
全員を起こすべく、力強く音を鳴らす。
「みなさーん、ご飯の支度が出来ましたー!起きてくださーい!」
カンカンカン!と目覚まし代わりに叩きながら廊下を歩いていく。
すると、寝ぼけ眼な顔した人やもう既に起きていたのだろうと思う人、山賊達が自室から出てきた。
「おはよん、リョウ。今日の朝餉は何かなぁ??」
(男になった)自分と同じ歳くらいのオレンジ色の髪をした少年が聞いてきた。
この子の名前はジーク。明るくて人懐こくて、一番下っ端な私に何かと面倒を見てくれるいい子だ。私の本当の年齢だと人周り下だから、もう可愛くて仕方ない。というか、今の自分の年齢がいくつかは分からないが。
見た目からして、恐らく10代な事には間違いない。
「おはよう、ジーク。今日は和食だよ」
「和食??なんかわからんけどリョウの作るご飯は上手いから楽しみだ!」
そう言って食事処へと向かっていく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます