第139話 仕事納めの勝負 その3

医務室へキャプテン・アオモリを預けたデーモンブリード、自分達ヘルグリム帝国

のブースが気になり向かう。

「・・・・あ、殿下!!」


「このままでは、コミケどころではありませんわね。」


「・・・・・・商売、上がったり。」


「これは、ハーレムフォームで一気に!!」


アニーやメイ、フラン達が準備をしながらもため息をついて語る。

「いや、お前達は商売に専念してくれ。稼ぎになりそうにないが、戦いは

俺が頑張るから。」

メイド達に告げるデーモンブリード。


「寒さなら私の出番でちゅよ!!」


「私も、問題ありませんわ!!」

アニーとリーファが追従を立候補する。


「・・・・・いや、リーファはベルトだけ貸してくれ試したい事がある。」

デーモンブリードがリーファに頼みを言い手を差し出す。


「・・・・・私達以外の方と合体とか嫌ですけど、私は良妻ですから従いますわ。」

リーファが、デーモンブリードに自分のベルトを渡す。


「すまん、借りる。」

リーファのベルトを受け取るデーモンブリード。


「そのかわり、後でじっくりたっぷり私達と愛し合っていただきますからね♪」

リーファが笑顔で要求してくるのにデーモンブリードはわかったと言って頷いた。


「フラン~!!メイ~~!!殿下の言質取ったでちゅよ~!!」

アニーの言葉を聞いたフランとメイの目が野獣になった、リーファも同様だ。


「「ぐぇっへっへっへ♪」」

アニー、メイ、フラン、リーファが体からモンスターのオーラを出してエロ親父の

ような笑い声を出しながらデーモンブリードを送り出す。


一方、キングマモートとレッドブレイズはいい勝負だった。


氷と炎、ファンタジーの属性なら双方弱点になるがこいつらの場合は拮抗していた。

吹雪を纏った拳と炎燃え盛る拳がぶつかり合えば、ドカンと水蒸気爆発が起こる。

レッドブレイズとキングマモートが同時に


「「・・・・・くそっ、キリがねえっ!!」」

とハモってはドカンドッカン殴り合い周囲が爆発で酷い感じになる。


そして、その均衡を崩す存在がやってきた。

「待たせた親友、これを使え!!」

デーモンブリードがレッドブレイズにベルトを投げる。


「おせえよ、エロゲー主人公っ!!」

キングマムートから距離を取ったレッドブレイズがベルトを巻き

バックルを指で弾いて、ゴングをカーン♪と鳴らす!!


デーモンブリードが、黒い液体となってベルトに吸い込まれる。


キングマムートは妨害したかったが、予想外の展開に危険を察知して動けなかった。


その間に、デーモンブリードとレッドブレイズは一つになった。


レッドブレイズの全身を黒い強化外骨格が覆い、その両目に燃え盛る炎が灯った!!

今まさに、友情の力で黒き炎の魔神が今ここに誕生したのだ!!


「筋力だけじゃねえ、熱量も温度も火力も倍・増っ!!」

全身の筋肉もバンプアップし、身長も2mまで伸び体格がキングマムート

と互角になる。


「何もんだテメーら!!」

キングマモートが吠えて自身へ冷気を集めだす。


「「へっ!!しいて名乗るなら友情合体ブレイズデーモンだ!!」」

ブレイズデーモンが名乗ると同時に、キングマモートが巨大な氷塊を射出する!!


ブレイズデーモン、迫る氷塊に臆することなく息を吸い氷塊と同等のサイズの

火球を口から吐き出したっ!!


火球と氷塊が空中でぶつかり合うも、競り勝ったのは火球だった。


残った火球はそのままキングマモートを直撃、キングマモートを火だるまにする!!


ブレイズデーモン、キングマモートへ突進し同時に海へと落ちるっ!!


海中でもがくキングマモートを羽交い絞めで絞め落とし、ブレイズデーモンが

地上へと引き上げて戻って来た。


激闘を制したブレイズデーモン、再びデーモンブリードとレッドブレイズに分離して

キングマモートを拘束する。


こうして、デーモンブリードの年内最後の戦いが幕を閉じたのであった。

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