第79話 諦めない心で再挑戦
神嶋市の倉庫街の一角、綺麗にある一箇所のみが瓦礫の山となっていた。
音を立てて瓦礫の中から立ち上がる、紫の悪魔。
「・・・・・くそっ、あそこで取り逃がすとは。」
悔しがるデーモンブリードこと進太郎。
「・・・・・追いかけたいけど、撤去作業させられる。」
一体化しているフランが辛い現実を口にする、倉庫を爆破したのは
スイッチユーザーことトイマン。
だが、その後始末は誰がするかと言うと進太郎達ヘルグリム帝国に
回ってくるのであった。
「く~くっくっく♪ ここまで見事に罠に嵌るとは見事なモルモットだ!!」
神嶋市を抜け出したトイマンは、新たなアジトで新聞を読みながら爆笑していた。
わざと情報を流し、適当なヒーローを誘き寄せて見たら思いがけない結果だった。
一方、進太郎はと言うと都内にある大使館別館で反省会と会議をしていた。
「だから、私をチョイスすれば良かったんでちゅよ~!!」
キャプテン・アオモリから貰ったスタミナ源たれで、青森名物バラ焼きを
作りながらアニーがぶーたれる。
「・・・・・・火力と装甲と制圧力、事後処理とトータルで私。」
フランが反論しながら、進太郎にバラ焼き丼をよそう。
「何故私を呼んで下さらなかったのですか!!」
メイが泣きながら自分の分を取る。
「メイは、冬の新刊の原稿があるから。」
進太郎がつぶやく。
「必殺技の使うタイミングが、早過ぎたんじゃ。」
ゴート66世が諭す。
「バラ焼き美味しいね、勇一さん♪」
珍しく人間界に来たメルティ、夫の勇一に食べさせてもらいご満悦。
「政治とか面倒な事はこっちが対応するから、進太郎らしくやりなさい♪」
勇一の言葉に頷く進太郎、魔界のロイヤルファミリーが一家団欒をしつつ
再度事件を追う事を誓った。
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