第33話 悪魔はコミケに東京へ その3

初日、まだコミケ会場は平和だった。

「じゃ~な、チ・・・・じゃなくて進太郎♪ また、遊ぼ~ぜ~っ!!」

と言って用を済ませた連児は、荷物を持ってブースを後にする。


帰り道に通りかかった18禁ゲームメーカーのブースで


自身が愛読しているペンギンなエッチな漫画のようなコスプレ

をしたコンパニオンのお姉さんを見て

「うおっ!!・・・・・・お、俺の残機が増えて行くっ!!」

と叫んでいるのを、買出しから戻ったメイに目撃されていたとも知らず。


「・・・・・・疲れた、家に帰りたい。」

連児のテンションに当てられた進太郎は、アニーとゴート66世に売り子を

任せて休んでいた。


「・・・・・・ただいま戻りました。殿下がお疲れのご様子ですがあの方ですか?」

連児とすれ違ったメイが状況を察する。


「・・・・・・お帰り。・・・・・うん、連児が来てた。」

フランが答える。


「あの方の性欲だけは、殿下に見習っていただきたいですわね。」

連児の性欲だけは認められていた。


一見すると楽しい平和な会場。


だが、事件の足音はゆっくりとコミケ会場に迫っていた。







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