第30話 私と海に行くんだよ!!その6

海へと逃げる戦艦男、海の上なら逃げ切れるし負けないという自身があった。


彼の罪状は自分の体一つで行う、海賊稼業。


漁船を襲って魚を奪う、密漁者や船を使う犯罪組織の用心棒や下請け。


海路を利用する逃亡の幇助、砲撃で商船を襲い沈めることもした悪党だ。


隠れ家の一つがある、伊予灘の巣穴に戻る途中で見つけたバカップル。


それがまさか、デーモンブリードの一味とは気づかなかった。


「ここまで出れば追って来れねえだろう。」


伊予灘の海を進み、山口県は防府へと向かう海の上で一休みする戦艦男。


「そう思っているのはお前だけだ!!」


戦艦男の後ろから叫ぶのは、足の鯱が水上スキーのように海の上に立っているのは

龍に似た姿のデーモンブリードメイフォーム。


手に持っているのは舟を漕ぐ櫂状の武器、カヤックなどボートで使われる

両端にブレードがあるダブルブレードパドルの形をしていた。


名を魔櫂杖まかいじょうメイパドルと言う。


「げげ!!ちきしょーっ!!」

戦艦男が、肩の砲塔を動かしてメイフォームを狙い撃つ。


ドボン!!


砲弾が着弾して水しぶきが上がる!!


「・・・・やった!!デーモンブリードを倒した!!」

戦艦男、思わずガッツポーズ。


だが、やったと思ったらやられてなかったというのはお約束である。

水しぶきが消えた後、ザバッっと音を立てて海中からメイフォームが足の鯱から水を噴出しフライングボードのように跳び上がる。


呆気に取られる戦艦男。


海面に下りるとパドルを野球のバットのように構え、ブレード部分が掃除機のように

海から海水を集めボウリング玉サイズの水の球を作ると、大きくスイングした!!


戦艦男も回避を試みたが、飛んできた水球が腹に鈍い音と共に直撃し転覆する。

起き上がろうとする戦艦男を、バコン!!とパドルで張り倒して再度転覆させる。


起き上がろうとする戦艦男を、再度パドルを回転させて叩きバシャンと転覆させる。

「許せないが殺しはしない、縛に付け!!」

手加減はするがボコボコにして相手の心はキッチリ折る、デーモンブリード

であった。


その後、戦艦男を転覆した状態のまま拘束して水を操り波に乗って

伊予灘まで引き返し警察を呼んで戦艦男を引き渡し島へと帰ってきた。


帰ってきた進太郎達は、東京方面へと赴くことになるが別のお話である。






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