あるところに、働き者の女の人と、失業中の男の人が住んでました。
男の人は、忙しく働く女の人のために美味しいお弁当やお料理を作ってあげていました。
2人は幸せに過ごしていましたが、ある日……。
この先、ネタバレ含みます。
おとぎ話ですから、「めでたし。めでたし。」で結ばれるのですが、
本当にそうなのか考えさせられます。
ここが専業主婦の近道と思い入社した同僚OL、そんなこと無いと思っている主人公。
お弁当を作り、美味しい料理を作って帰りを待ってくれる彼に幸せを感じつつも、赤字の家計に苛立つ主人公。
そして、彼が仕事を見つけて働きはじめることでしか「めでたし。めでたし。」と結ぶことができない今の社会……。
読者が皆、こんな穿った読み方するとは思いませんが、
それぞれの立場で、この結末が「めでたし。めでたし。」か考えて見るのも小説を読む楽しみの一つでは無いでしょうか。
短編恋愛小説、恐るべし!