Player Side
「な、なんだあ?」
「ダメですよ、ご主人さま。撃ち返してはダメです」
開始前のはずなのに突然相手のガトリングが火を吹き、飛び出した銃弾は電磁シールドのような物に阻まれた。
二機の間にある半透明の壁に火花が散り、煙が立ち込める。
煙の向こうに男の子の顔が見えた。
驚愕したような、泣いているような顔でこちらを凝視する男の子の姿は、ぼん! とエアバックが破裂したような音と共に真っ黒な煙を上げて弾け飛んだ。
コクピットから黒煙をもくもくと上げる敵機は沈黙し、しばらくそのまま浮かんでいたが、やがてゆっくりと唸りを上げて回転を始める。
黒煙で螺旋の軌跡を描きながら徐々に回転の速度を早めて下降していく機体を、ただ茫然と眺めているしかなかった。
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