モテない男と青春命題

鹿屋直哉

#プロローグ

「ようやくこの日が来たか…」

 そう言うとまだ中学生のころの名残からか、右手を太陽にかざし微小する俺。我ながらこの仕草は気に入っている。しかしそれも今日でおしまい。なんといっても、俺は今日から高校生なのだ。

 思い出したくもないあの記憶… そう、実を言うと中学生の頃の俺は中二病だったのだ。

しかし今日からは違う。過去の自分を捨て去り、世にいう高校デビューを果たすのだ…

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