実験No.1ーお説教ー

教室の騒ぎが一段落して桜庭先生から一言

「よーしもう犯人はわかっている。三人は生徒指導室に放課後しゅうごーう!」

「「「イエッサー!」」」

「少しは反省した風に答えろーー!」


ー放課後ー



「あーあー。とりあえずこんだけ言わせろ。」

我らが桜庭先生の声が響く

「「「なんでしょうか~」」」

「何回目だテメェらあああぁぁぁぁ!何回俺はお前らに怒鳴らにゃいかんのだ?おぉ?」

「まだ6回目でございます~」

と松本

「そうそう。まだ一桁。まだ一桁。」

続いて坂田

「あと一年生五月で6回目なので3年で200回ほど怒鳴ればよろしいかと」

そして大野

「そういうことを聞いてるんじゃねぇんだよ!何回怒られればもうしないかと聞いているんだ!」

「「「無限回?」」」

「アホかーー!ちょっとは反省しろ!」

「「「反省はしていますが?」」」

「してねぇだろ。どう考えてもしてねぇだろ。6回目だぞ6回目!」

「反省はしています。した上で前回の失敗を踏まえいかに面白く、そして捕まらないようにするかを真剣にディスカッションした上で...」

と真剣な口調で大野

「反省する場所が違ぇよ!いいかはん...」

「被せるの遅いですよ。もっといまにみいに速くしないと。もうちょいでセリフ言い...」

こちらは坂田

「被せるなぁぁぁぁ!で、誰が計画した?どうせ大野だろ」

「いやぁそんな毎回考えませんよ。黙秘いたします」

と大野。この時点でもはや認めたも同然なのだが、ここに松本がのってくる。

「そうですよ先生。もっと他の可能性も考えていかないとひょっとしたら上級生におどさ...」

「計画したやつ以外の罪を軽くしてもいいが?」

先生が食いぎみにくる

「「大野が計画しました」」

「おおおぉぉぉぉい!仲間売りやがったな!」

「おいおい大野よ。坂田と松本がこんなつだってこどぐらいよく知ってるだろ」

「ちくしょう!」

「そうなんです~。大野くんがどーしてもやりたいって言うから~僕たち無理矢理付き合わされました~」

坂田がさらに仲間を売っていくが

「そんな事実がないことはわかっている。無駄な抵抗はよせ」

先生にはお見通し。というかもう6回目で逆によくそれが通じると思ったな

「さて一応聞いておこう。何でこんなことをした」

「え?桜庭先生にイタズラに仕掛けるのに理由が要りますか?」

松本がいう

「どう意味だゴルァ。場合によっちゃしばくぞ」

※教師が生徒を過度にしばいてはいけませんよ。

「え?桜庭先生はイタズラされることによってそのアイデンティティーを保ってるんでしょう?」

坂田が答える。

「お前らのなかで俺のアイデンティティーはどんな風になってんだよ!」

「「イタズラされることによって生徒から人気を得ている人。イタズラされなかったらただの教師、いや、不人気教師、むしろただの人」」

坂田と大野がどんどん火に油を注いでいく

「むしろただの人ってなんだよ!もはや教師ですらねぇよ!お前らの脳ミソ大丈夫か!?」

「脳ミソといえば先生、人間脳ミソに痛覚は無いので脳ミソちょっとくらいいじったって痛くないって本当なんでしょうか」

坂田がどんどん話をそらしていく

「うん、心の底からどーでもいい」

「ええ、俺もです」

「そうか、ならその話題は振んな」

「ところで先生、僕らは何でこんなところにいるんでしょう」

松本がボケる

「すげえな。お前らにはニワトリ並みの記憶力しかねぇのか」

「「こいつと一緒にしないでください」」

二人から反論が飛ぶ

「あれ?俺ハブられた?イジメ?これ新手のイジメ?」

「で、お前らなんでこんなことをした」

「先生!無視しないで!イジメが、イジメが目の前で起こってますよー!」

「うるせぇニワトリの頭脳に用はなぇ」

※いまさらだけど教師が生徒にこんな暴言吐いちゃいけませんよ。

「ひどい!せめてニワトリのあとに並みは入れて!その文だと俺ニワトリそのものだから!」

「じゃあせめて自分がなぜここにいるのか位覚えとけ!」

「何ででしたっけ( ・◇・)?」

「すげえなやはりお前は言葉のわかるニワトリだったか」

「ココハドコワタシハダレ?」

「遂にニワトリにすら劣りやがった」

「この話の終息点が見えないんだがどうするべきだろうか」

大野が坂田に聞く

「ひょっとすると今なら逃げられるんじゃないか?」

「ふむ...」

二人が無言でたつと

「ちょっと待てやゴルァ」

止められた

「ダメだったようだぞ」

「うむ、そのようだ」

「むしろどこを見て行けると思ったか問いただしたい」

先生が冷静につっこむ

「先生ほど注意力散漫ならいけるかと」

「お前ら侮辱罪って知ってる?」

「「すみませんでした」」

「清々しいな、おい」

「ところで先生、話がかなりずれてますが」

大野が言う

「誰のせいかお前らが一番よく知ってると思うのだが」

「「「いえてる」」」

「自覚あんならやめろや!」

「「「えー」」」

「こいつらまるで直す気ねぇ!」

「「「よくご存じで」」」

「...もういい話を戻すぞ。お前らに動機を聞いても無駄なことは分かった。というわけで反省文を書いてもらう」

「「「え」」」

「反省文」

「「「え」」」

「反省文」

「「「What's?」」」

「Hanseibun」

「「「マジすか」」」

「マジだ」

そういって作文用紙を手渡す

「くそ、高校生で反省文を書くことになるとは」

坂田がなぜか悔しそうにいう

「自業自得だ」

「先生!」

「どうした松本...ん?」

松本が紙を差し出すので見てみるとでかでかと

「ごめんね(はぁと)」

そのときの先生の目といったら

「うむ、ゴミを見る目だな」

by坂田

「まさか教師が生徒にこんな目を向けるのを見る日がくるとは思わなかったな」

by大野

こうして今回のお説教は終了した


ちなみに反省文は三人とも出しはしたが全く真面目に書いてなかった。大野に至っては次回を楽しみにとか書いてやがった。それでも受理してくれたのは桜庭先生が優しいのではなく、多分諦めとか呆れたとかそんなのだろう。

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