第一章 猫は知っている エピローグ
仲上探偵事務所。長谷川は書類をまとめてファイリングし、仲上はデスクで物思いに耽る。事件のその後、ペットショップは警察のガサが入り営業停止。盗みを働いた店員は逮捕となった。
「なぁ、マモル。その猫ほんとに飼うのか?」
「はいもちろん」
長谷川がソファーにいる猫を抱きかかえる。猫はもともと野良。藤田が引き取り拒否したためそのままのわけにもいかず、今に至る。
「名前も決めました」
「なんだ、行ってみろよ」
「タマです」
「まんまだな。でもそいつオスだぞ」
病院に連れて行ったため、ある程度のことはわかっていた。
「じゃあ、タマ吉にします」
「いいのか、そんな適当で」
「いいんですよ。偶に吉を運んでくれる。いい名前じゃないですか」
こいつめ。長谷川はソファーに座り、膝にタマ吉を乗せ、なでる。
「それにしても、お前ほんとに猫好きだな」
「仲上さん、何を言っているんですか」
「へ?」
「僕は犬派です!」
二章に続く
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます