【実践練習第11日目】夢を書く

○ルール ゆめを記憶するのはむずかしいが、できれば実際にみたゆめを再現する。ゆめ独特の奇妙な感覚を重視する。奇妙なる感覚を正確に描写する練習である。


 さんらんというよりはへいたんな抑ゝ太陽の存在しないそうきゆうのもとに茶褐色の浜辺と瑠璃色の大海原がはるかせる。精神科デイケアのスタッフ各氏心理療法士心理カウンセラー看護師などのみなとともに浜辺にてきちよくする喫茶店のような場所であいあいとしている。あいあいというのはおかしいかもしれない。我我は沈黙しながらしゃべっているのだ。浜辺をほうはいたるげきとうが猛襲する。鬱勃たる大地震とはわかるのだが実際に大地がしんとうしているわけではない。矛盾しているがとまれかくまれ津波の虞があるので我我は浜辺の背後の霊峰へとばくしんする。結句生存したのは自分だけでデイケアのスタッフ各氏はせいひつなる津波にえんされてへいしたらしい。罪悪感もなくというかいくばくの感慨もなくたる霊峰をとうはんしてゆくと洞窟が現前する。そうきゆうだったきゆう窿りゆうにはあいたいたるむらくもさんそうしてきてかいわいめいもうとなりしゆうがふってきそうである。ちゆうせずに洞窟にちんにゆうあんたんたるつつやみのなかをなにゆゑか道程がほうふつとされるようにまいしんしてゆく。えんえん長蛇たるつづらりの洞窟の中途になにゆゑかかくやくたるコンビニがあり避難する。極彩色の商品が陳列された棚が二段ある。店員がいるが〈かお〉はない。でデイケアのスタッフのひとりであったY氏とかいこうしふたりでとんざんせんとする。白銀の照明に明滅するコンビニからくりげんとすると武装した強盗団が突入してきて銃火器を乱射する。軍事かんれんに造詣があさいのでよくわからないがAK-47のような小銃で商品を掃射している。マズルフラッシュがほとばしるが銃声はしない。我我はいちれんたくしようでコンビニから脱出して洞窟の最涯てまで疾駆してゆく。からか我我は洞窟の内奥ではなく入口へと逆走していたようであんたんたる視界の最涯てに霊峰のうつそうたるそうりんかいえてくる。には大勢の老若男女がしようしゆしておりなにかをぎようぼうしているようだ。我我がちゆうちよして遠巻きにへいげいしていると外界のそうりんにヘリコプターが着陸する。ごうごうたる爆音も響動めかずせいひつに着陸する。なにゆゑかかれ等が西の軍人であることを認識していた。西政府が我我をきゆうじゆつするためにそうしてくれたのだ。我我はたすかる。普通のゆめならばなんらかの衝撃で覚醒するはずだがいんあんによって目覚める。

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