第2話 共通の趣味
桜さんと一緒に夢常舎高校へ入学式のために向かった。桜さんの実家から俺の家までの距離は意外にも近かった。もう少し仲良くなったところで、いつかお邪魔させていただくつもりだ。その時期が、いつになるのか、それとも、一生かかっても叶わない夢になってしまうのかは、今の俺には分かる話ではない。それよりも、桜さんは趣味とかはあるのだろうか…。行き道では高校生活への期待や、高校生活では必ずと言っても良いほど話題に上がる不安の話をしたので、だいたいの生徒が感じていることということもあって、俺とも話が合った。桜さんの同じ中学校からは1人しか夢常社高校には入学しないらしい。ということは、その人が違うクラスにでもなってしまえば、桜さんは1人ぼっちになっていた可能性もあった。俺ではあるが、初日から知り合いが出来て良かったであろう(^-^)必ずしも、向こうがそのように思っているとは限らないが…(´・ω・`)
そんなこんながありまして、道に迷うことも無く、無事に夢常社高校まで辿り着くことができた。2年生と3年生から成るボランティアの先輩方が俺たちのクラスとクラスの椅子の場所を教えてくださった。幸運なことに俺と桜さんは同じクラスであった。まぁ…、桜さんサイドがそのように思っているのか否かは、ここではあえて触れないでおきましょう(^-^)
俺 :(入学式で遅刻はマズいとは言っても、かなり早い時間に到着してしまっ た…。まぁ、遅く到着してしまうよりは絶対にマシなのですけど。)
桜さん:少し早過ぎですね(;・∀・)
俺 :だよね(^-^)あっ、俺のことは、あらしって呼んでいいから!あと、タメ口 でお願いね!
桜さん:私も下の名前で大丈夫だよ!
俺 :(ニッコリするとかわいいな。)
桜さん:ところで、あらし君は、野球が好きなの?
俺 :ああ、俺の母親がプレゼントでくれたんだよ。Panthersのロゴ の入ったキーホルダーだよ!形見なもんでね。
桜さん:お母さん亡くなられたのね…。私も両親がいなくて…、お姉さんにお世話 になっていて…。
俺 :お互い様だな…。まぁ、いつでも俺の家に来ていいよ!俺のオヤジを自分 の父親みたいに接していいから!
桜さん:うん!ありがとう!
俺 :(やっぱりかわいい…。)
第2話 共通の趣味 終わり
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