第14話 入部試験Ⅴ
裏庭にたどり着くと、そこには大きな桜の木が一本立っていた。つぼみをつけ、今にも咲きだしそうなその桜の木の下に視線を下ろすと、桜井先輩が腕を組みながらその木にもたれかかるようにして立っていた。
「あ! 桜井先輩みーつけた!」
秋月の声を聞いた先輩は、手元の腕時計を見た後、こっちに視線を移した。
「十六時四十五分、まあまあだね。この時間で三人そろって私のところへ来たってことは、この入部試験の意図はつかんでもらえたってことでいいのかな」
晴人と秋月、続いて先輩の視線が俺の方を向く。
「はい、おそらくは」
先輩は俺の方に体を向ける。
「じゃあ、聞かせてもらおうか。君たちが導いた考えを」
俺は深呼吸してから話し始めた。
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