鬼嫁、臆べし? デミウルゴスの仲人
ナザリック第九階層/ロイヤルスイートの喫茶室
そこでは、異色の組み合わせの懇談会が開かれていた。
「これなんて、どうだね」
デミウルゴスがテーブル一杯に広げた板状の物を、肢に肢に更にあれもこれもと取って見入っているのは。
「ぅうん、好みですぅ。でも、そぉの前のもぉ、気になりまぁす。ほかにぃ、どんなぁお相手が?」
差し向いに座る相手は、エントマ・ヴァシリッサ・ゼータ。
並べ持っているのは、千鞭蟲の肢。
「デミ小父様、エン姉様、何してうの?」
「おや、リュート。こっちにおいで、見せてあげよう」
そ~れっ、とばかりにデミウルゴスの膝の上に。
「これはね、お見合いの為の姿絵だよ」
ナザリックと縁組する事で、自身の種族の保身を図ろうとする様々な国や部族から、人質という形で差し出される予定の者達の姿絵。
デミウルゴスからすると、事如くが
「おみあい?」
「フム、簡単に言うと、そうだね。セバスとツアレの様な関係になる事を言うんだよ」
「お
「そう、そうして、リュートの様な子供が生まれて来るのだよ」
にっこりと、リュートの目を覗き込むかのように、
そのデミウルゴスの眼鏡の奥の宝石の様な目の中を覗き込み、無邪気に言った。
「ボク、お兄ちゃんになうの?」
一瞬、何を言っているんだろう? という顔を浮かべたデミウルゴスだが、その意味を掴むと悪い笑顔が更に
「ああ、そうだね。そうなったら、リュートもお兄ちゃんだ」
そんな会話をしている最中も、エントマはせっせと見合い用の絵姿に見いっている。
「あぁあん、これぇも良いぃです。こっちもぅ、捨てがたぃですぅ」 =食欲がそそられるという意味で
そんなエントマの姿を微笑ましく見ているデミウルゴスと、お兄ちゃんになった自分を夢想するリュート。
「エントマ、君の娘達の見合い相手なんだから、それぞれの好みもあるんじゃないか?」
ハッと気が付いたように照れた様子を見せ。
「でもぅ、目移りしちゃってぇ」
「そうだね、これだけあると難しいか。ならばいっその事、集団お見合いという手も使えるのかな?」
・・・ ・・・ ・・・
そんなこんなで、
デート会場 in the 触手の檻
堅く閉ざされた会場入り口の前ではふくれっ面して抗議する者がいた。
「プフ~ッス! そんな格好してもだ~めッス、まだまだ早いッス!」
「ぶ~、ぶ~!」
お見合いパーティーを見物したくてドワーフ風の付け髭を付けて潜り込もうとしていたリュートが捕まっていた。
「も~! そんな子はこうっす!」
「
司祭役として訪れたルプスレギナに未然に捕まって、リュートは振り回されている。
え? 何で司祭役かって?
カップリング成立=捕食中だから、少しでも
その
一応・・・人質ですから・・・
それと・・・この後の
え? これって、デートDVじゃないかって?
これは蜘蛛人/アラクノイドなど、一部の昆虫人/インセクトノイド特有の一般常識です。
・・・ ・・・ ・・・
その結果は・・・
一部、ナザリックへの刺客として放たれた
そして、見事お見合戦争を制したのは・・・エントマの末娘。
勝因
姉達が寄って集って詰め寄っている隙に、ちゃっかり後ろからカプリと・・・
身動きが取れない内に、既成事実をこさえたとか・・・
駆け落ち編
実際の映像
結果
エントマからは逃げ切れず、キカは捕まってしまう。
折角のデミウルゴス主催のお見合いをすっぽかした事に対して、どう償うべきか思案にくれるエントマだったが、そっとその様子を覗いていたリュートがアインズに報告。
そんなに好きならそれも有りだろうと許可が出て、試行錯誤の末に一子を設けるに至ったとか・・・
現在
リュートの頭上、父親お手製の
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