運営への質問
第2部での質問コーナーでは勇者がいました。
「新しいジャンルを作る予定はないのか。例えば、ロボットというジャンルを作る予定はないのか」……すぐにロボット勢の某氏だなとわかりました(笑)。
なお、返事は端的に言えば「今のところ予定はない」「ロボットに関しては予告したとおり、そのうちに何かイベントをやる」ということでした。
また、「エロスの表現」についての質疑もありましたが、正直なところ残念な回答でした。
先日、とある方の作品が運営から警告を受けました。
性的表現に関する問題です。
https://kakuyomu.jp/legal/guideline#expression
ガイドラインではこのように定義されています。
・表現・描写などにより著しく性欲を刺激するものは禁止。
・上記自体が作品の目的(テーマ)ではなく、物語上の必要な要素として必要最低限の描写となるよう配慮。
警告を受けた作品は、「性に奔放な母親の影響で正しい男女の交わりではなく自慰行為にはまってしまったJK」をラブコメで描いていました。そこに直接的な性行為の描写はなく、またラブコメが中心で「性欲を刺激すること」がテーマとはなっていなかったと思います。
また別の作品では、「これはただのエロ本です」というキャッチコピーが指摘された例がありました。これは「勘違いさせるから」という理由であるという話もありましたが、そもそも「これはただのエロ本です」というキャッチコピーで「著しく性欲を刺激」される人がいるのでしょうか?
勘違いさせて釣るのもキャッチコピーとしてはよくある手法で、そこに問題があるようには思えません。
また内容を読めばわかりますが、このキャッチコピーが示す「エロ本」というのは、その話そのものではなく、その話の中に出てくる「秘伝書的な扱いを受けている本(アイテム)」を示しています。
本当はただのエロ本なのにそれを必死に奪い合っている滑稽さを物語っているだけで、それは読めばすぐにわかることです。
もちろん、この2作のそれぞれの作者は、警告を受けた時点で素直に対応しております。前者などは修正箇所が多すぎるために公開中止となりました。
しかし、その一方で「著しく性欲を刺激」した結果である「絶頂」自体をテーマとした作品がカクヨムからは書籍化されています。
「イックーさん」です。これはイクことがテーマであり、いかないイックーさんなんてただの一休さんでしかなく、まさに「性欲の刺激」がテーマであると言えるでしょう。
テーマの付属で直接的な表現を行わない作品が警告を受け、テーマの主体に性表現をもってきた作品が書籍化されている……これは、どう考えてもガイドラインの真逆に受けとけます。
なぜイックーさんはイケたのに、他の作品はイケなかったのか。
これに関する明確な回答は、残念ながら得られませんでした。
「あくまで運営スタッフの判断。イックーさんは……まあ、大丈夫……だった……のでしょう」
とカクヨム編集長も口を濁していました。
要するに、運営サイドでも明確なガイドラインは持ってはいないようです。
たぶん、スタッフの個人的な判断で行われているため、警告にも幅があるのでしょう。
本来、表現をする立場としては非常にやりにくく、何かもう少し指針的なガイドラインがないのか、もしくは「イックーさんは平気で、こういう作品はこの点がダメ」的な例をあげてもらえないか、という思いは伝えてきました。
実はこれって、カクヨムのシステムやなんやよりも、物書きとして一番大事な話だと考えています。
表現の自由とかいうと大袈裟ですが、このような曖昧な状態だと大丈夫と思って書いたことが全否定される可能性もあるわけです。特に今回のような真逆の判断をされてしまうと、書く方は混乱し萎縮してしまいます。
「もちろん常識の範囲ではあるが、作者の皆さんには萎縮せず、どんどんチャレンジしてほしい。ただし、運営から警告が来たら素直に従って欲しい」
カクヨム編集長から最終的に言われた言葉は上記のような内容でした。
ガイドラインに矛盾が出ている状態では、上記の回答が精一杯なのでしょう。
ただ、警告は作者にとっては恐怖に感じる場合もあります。できるのでしたら、警告を出す前に運営サイドで「警告を出すべきか」をきちんと見当してから処理していただきたいと思います。やはり個人的判断は指針がぶれますので。
ちなみに個人的にはイックーさんも他の作品もOKだとは思っているのですが、なにが悪かったのか、内容の確認を行っているのか……難しいところです。
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