Log 99900-N 『オクリ花の断章:不明な世界線に関する調査記録』
【Log-99900 : 店内カウンター席に残されていたメモ】
一城の主は狂気と
貧者に贈るは溢れるほどの
流浪の民の黄泉路は
代理子の行く道に
魔法使いが
時を刻む娘の行く先を
なあそこの人足よ
お前は青き
濁り雑る愛は連理の花に門出を謳う
少年の努力は筆の花に
幸運の泣き虫は戦場の
墓守たちの誓いは
血塗れた胸に抱く形見の
勇気ある通信官よ、
罪科の権化に溺れるほどの
月夜の下で付き人の
棺桶には
娘の呪いは幾千夜を結び
欠けた魂が其と縁を繋ぐ
荒野に惑う手を取れ少女
太陽の墓地へ共にゆく時
断罪者は
二輪の紫苑に想うは誰ぞ?
〔当店バーカウンターにて、ショットグラスの下敷きになっていたメモを回収したものです。メモは一般的なパルプ紙に手書きで書かれたものですが、メモの販売元・筆跡・指紋のいずれも手持ちのデータベースには該当がありませんでした。
当ログが未知の世界線由来である場合、当店の出入りシステムに重大なエラーが発生している可能性があります。現在当ログに関するあらゆる情報を募集中です。お心当たりのある場合は私までお声掛け下さい。 :マスター〕
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