何の野心も抱かず、趣味で書くんだからと、心の向くままに書き連ねれば、この様な作品になるんだろうと思う。要所々々にフランス語(?)の小見出しが挿入され、それを判読できない私は関所の前で途方に暮れる旅人のよう。ファンタジーっぽい前半が読み易かっただけに、哲学じみた終盤には戸惑ってしまった。作者は試していたんだと思う、読者を。我こそは!と名乗りを上げる方は是非トライを。怖い物見たさ、野次馬精神で読み始めても、所詮は数万字。大した労力は要りません。