第29話
突然ながら、わたしは新人賞というものを取ったことがありません。
唯一、取ったのは地方文芸誌の佳作くらいです。
わたしのデビューは、電子書籍です。
それも試しに送った作品が思いがけず商品になってしまい、そのできの悪さに、本当に読者様には申し訳ない気持ちになりました。
電子書籍では(自費出版ではないもの)作家になれないという方もいます。
でもわたしは違います。電子書籍でも実績を積めば、作家としてやっていけます。
※ 追記
電子書籍出版社の社長と話をしましたが、実績の成果が表面化するのは100冊以上書いたときのようです。
本業が占い師の方は占い師としてこれほど客を見ているのだからとHPを任されたりお客さんが増えたそうです。
ライターの人はHPに出した本を紹介していたら、ブロガーとして仕事を任せられて安定した収入につながっているようです。
実績というものは本が何冊売れたというものでなくても、電子書籍でも100冊以上出したときにも出てくるものなのだと思います。
電子書籍や書籍も底辺は同じものだと思っています。
読者様に読むに耐えるもの、面白いと思ってもらえるものを出して読んでもらうこと。
ただ、面白いものを書いても読んでもらえない世界でもあります。
なので、作家はできるだけ短いスパンでたくさんの作品を生産しようと頑張ります。
そこで有利なのは、実は電子書籍なのです。
電子書籍は短くて3ヶ月、長くても半年で本になります。手間暇は出版社によって違いますが、人の目に触れるスパンが短くてすみます。
反対に書籍はたくさんの方の手が加わり、それだけスパンが長くなります。一年なんてざらにあります。すぐに出していただけないのが、書籍です。
電子書籍、書籍、それぞれに短所長所がありますが、今回は電子書籍の長所を紹介していきます。
短いスパンで出版できる電子書籍は、書けば書くほど、人の目に触れます。長くなくてもいいのです。
2万字程度の作品をたくさん書く作家さんもいます。
しかし、内容が面白くなかったり、誤字脱字が多いとスパンが短い分、読者様に名前を覚えられて読んでもらえません。
面白いと思ってもらえるものを、たくさん生み出す必要が生じます。
色々なジャンルでなく、人が好んで読む娯楽小説であれば、さらに人の目に触れる機会が増えます。
筆が早い人であれば、1ヶ月に3万文字の作品を5作品以上生み出すことが出来ます。
時期を外しながら、毎週その人の新作が出ることになります。
それだけで読者様はその作家の存在に気づいて、どんなものか読んでみようかな、と思ってもらえるかもしれません。
娯楽小説は、ある人から見れば読み捨ての作品にすぎないと思われがちです。
けれど、読者様の多くはそういったものを読みたいと思っている場合があります。
短い作品でも面白ければ、次に繋がります。
短い話を大量に生産できるようになれば、10万字の小説も書けるようになります。
読み捨てでも、10万字の小説は読者様にとっても体力を使うページ数になります。
それを買おうと思ってもらえる、短い話を書くことも大切ですし、長い話を一度読んでもらって、また買おうと思ってもらえれば、素晴らしいことだと思います。
そういった積み重ねをしていけば、電子書籍作家は作家ではない、とはいえないでしょう。
電子書籍でも、面白いものを読んでもらうために、たくさん生産できる方は、立派な作家なのです。
なので、1作品出して終わり。もう次はちょっとしんどいと思われる方は、電子書籍タイプの作家さんではないかもしれないです。
わたしからすると、電子書籍作家さんのタイプは大量生産型の方です。そういった方は、少なからず、書籍の仕事も舞い込んできます。たくさん書いているのでいろんな方の目に止まるからです。
なので、電子書籍作家さんはわたしからしたらチャンスの多い仕事と思います。
そのチャンスを掴むのも逃すのも、その人次第ですが、これから先、電子書籍はたくさんの方が読むことになります。
作家になれない、作家になるには新人賞を取らないといけない、作家は書籍作家だけ。
という考えは横においておいて、まずは踏み出してみましょう。
チャンスは目の前にあるかもしれないですよ。
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