最終戦、そしてプレーオフ

同率首位のまま、最終戦を迎えた。


エンペラーズは北海道のススキノドームでデンジャーズとの一戦に挑み、ヤンキースは地元千葉で北九州ガンズの最終戦を迎えた。



エンペラーズが勝ちヤンキースが敗けると、エンペラーズの優勝になり、ヤンキースが勝ちエンペラーズが敗けた場合、ヤンキースが優勝になる。


両チームが勝利、または敗北となった場合はプレーオフとしてエンペラーズ対ヤンキースの優勝決定戦が行われる。


どちらも敗けられない戦いとなった。


エンペラーズは先発に左右投げのSohを投入。


優勝という二文字が目の前にちらつくのか、はたまた敗けて優勝という二文字が消えるのか。

エンペラーズナインは緊張のせいか、ミスを連発する。


Sohは五回に捕まり3連打を浴び2点を失う。


打線もチャンスの前に櫻井、トーマスと凡打に終わった。


対するヤンキースはガンズ相手に1対1の同点のまま延長に突入。


両チームとも苦戦を強いられた。


そしてエンペラーズは九回の表の攻撃にキャッチャー木下のライト前ヒットを皮切りに、続く代打室田がセンター前に運びランナーは一塁、三塁に。


打順は1番に返り大和がフォアボールで出塁し、満塁の場面で櫻井を迎えた。


ここは狙ってみよう!と櫻井は初球をフルスイングした。


打球は弾丸ライナーでライトスタンドに突き刺さる27号の逆転満塁ホームラン。


この一発でエンペラーズは試合をひっくり返し、4対2で勝利した。


バーチーヤンキースタジアムの電光掲示板には【エンペラーズ逆転勝利】と表示され、これに奮起したヤンキースは十一回の表に先頭バッターのヘンダーソンがセーフティバントを決め出塁。


2番が倒れ、3番陳の打席でガンズは敬遠策に出た。


そして4番八幡の打席でヤンキースはダブルスチールという奇策を仕掛け成功。


ガンズは八幡も歩かせ、満塁策をとる。


満塁の場面でバッターは守山。


案の定、小倉の緩急自在のピッチングに手こずる守山。


しかし守山は小倉のスローカーブをスクイズに決めた。


ヘンダーソンがホームを踏みヤンキースが勝ち越した。


初めてスクイズを決めた守山は歓喜の雄叫びを上げた。

結局このスクイズが決勝点となり、テコキーズは接戦をものにした。


今まではブンブン振り回すだけの守山がチームプレイに徹しスクイズまで敢行した。


そして優勝決定戦は3日後、バーチーヤンキースタジアムにて雌雄を決する。


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