助っ人来日
2月1日。例年通りプロ野球のキャンプインが始まった。
ペナントレースを制する為、一軍のキップを手に入れる為に選手はこの日からスタートする。
約半年に続くペナントレースを闘い抜く為に、コンディションを整え、怪我のないような身体を作り上げる。
そして今年もまた、新人達は開幕一軍に標準をあてプロ野球生活を始める。
そして一人の男がこのエンペラーズを勝利に導く為にアメリカから来日した。
ウェイン・トーマスJr.
昨年までメジャーリーグの名門、ブルックリン バックスの一員であった。
右投げ両打ち。
メジャーの成績は 2143安打 367ホーマー 1063打点 216盗塁。
通算打率は 304というバックスの主砲だった。
ポジションは外野手で主にライトを守る。
走攻守3拍子揃ったスイッチヒッターである。
彼は昨シーズン膝の故障により、バックスを解雇。
代理人は他の球団を探し回ったのだが、才能は特A級だが、素行の悪さも特A級により、どの球団も彼を獲得しなかった。
そんな折りに日本の球団、静岡エンペラーズが獲得に名乗りを挙げ、入団した。
契約は1年、年棒は4億プラスオプションという内容だ。
「 On such cold day, practice?(こんな寒い日に練習すんのかよ?)」
トーマスJr.は通訳の吉田に冗談じゃないって顔して言った。
「 This is a Japanese style.(これが日本のやり方だ)」
吉田はトーマスJr.に告げた。
「 Is it practice? Why do you practice at such early time?(練習だろ?なんだってこんな早い時期に練習すんだ?)」
やってられん、というような顔をしていた。
そしてこの日オーナーが視察に訪れた。
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