第2話 自動人形・その社会的意義と製造

 自動人形はオートマタ、アンドロイド等様々な呼称で呼ばれている。

 が、大半は国際連盟の後を受け継いだ地球政府によって管理・整備されている。(火星政府、木製政府等も若干の違いはあるが同様)

 基本的には個人所有の自動人形というものは非常に稀で、天然記念物よりも貴重とされている。最も、だからどうしたという点はある。


 そして、何よりも重要なのが一時は太陽系を飛び出した人類が大幅な人口減少、それにより第一に労働力、その他に既に社会生活に浸透している自動人形たちは重要な要素を与えられることとなった。


 しかし、そんな事で一時は60億人あった人口の減少に歯止めがかかる訳でも無し、全ては人類の敗北を意味していた。


 そして、自動人形はほぼ全ての個体が政府、及び自治政府によって管理されている。

 その重要な役割の一つが、死期が近いヒトを看取る、という役目である。

 しかし、その政府も頭を抱えている事柄がある。

 自動人形の数が圧倒的に足りないのだ。


 世の中に稼働している自動人形の数は100万とも1000万とも言われているがまだ足りない。

 地球連邦政府は自動人形の里、所謂工房である、に増産を何回も命じている。しかし、ない袖は振れない。

 『人形素子』は外宇宙で採掘された物。地球上には存在しないのだ。勿論、政府もそんな当然のこと、常識は分かっている。分かった上で命令を発動しているのだ。

 では、なんで今現在も自動人形の生産が可能なのか?

 それは、菌やウイルスと同様に培養が可能となったからだ。ちなみに、そのチームは密かにノーベル化学賞を受賞している。あくまでも余談だが。


 その培養された『人形素子』を使い生産をしている。という訳だ。

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