朝倉ケンイチ

朝倉 ケンイチ

「 偽りの 日差し 」 

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「 偽りの 日差し 」




溶けて いく 日差しの 中


ボクは 一人 立ち止まる


人々が 放った 


疑惑に 満ちた まなざし



心は 折れそうに なり


言葉は その 意味を 失う


暗号の ように 真理は


問いかける 枯れない


雨の ように



笑って しまうには


まだ 早すぎて


影絵の 向こうの 灯りが


手招きを する




でも 全てを 見てしまうのが


怖くて 動けない


わかって しまうのが


怖くて 話せない




逃げ込んだ 部屋は


人工の 日差しに 照らされ


ゆっくりと 服を 脱ぎ捨てた


肌を いたわる



レデイオから 懐かしい


唄が 聞こえて いる


鼓動は 早く そして 残酷に


今を 刻み込む



部屋の 中を 誰かが 見ている


窓の 外に 立ちすくみ


ドアも ノックすること なく


カーテン越しに 片目を 閉じて


作られた この 空間を 見ている




声を かければ 壊れそうで


危なくて 動けない


正体を 見て しまうのが


危なくて 話せない




今日も 明日も


偽りの 唄だけが リズムを とる



誰もが わかって いるのに


誰もが 知って いるのに


鳴りやまない 唄を 


止める 事など 出来やしない・・・   

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