A Phantom of the Air から一部抜粋

風祭繍

重力についての考察

 過去の偉人たちの努力により、地球の重力加速度はおよそ9.8m/s^2となっている。だが、これは一定ではないようだ。地球上の位置によって重力にはばらつきがあるようで、ロケットの打ち上げ等にもその点が考慮されているらしい。


 一つ閃いた。これには言語との関連もあるのではないか、と。


 地域ごとの言語。そして方言などにも影響を与えているのではないか、ということだ。


 そして、おそらくそれには地球上の動植物と人類が密接に関わっている。


 地球の重力とは、万有引力の結果によるものだ。地球が我々を引っ張るとともに、我々も地球を引っ張っている。つまり、人の移動が地球の重力の微妙な変化をもたらすのではないか?


 そして、これと共に我々が見出す違いが更なる影響をもたらす。


 仮にある一つの言語が世界で唯一話されるものとなったとしよう。そうなれば、人々はその言語の違いを見つけることになるだろう。今でも見出される『訛り』というものだ。


 人は違いを嫌うとともに、好むのだ。それぞれが気に入る発音やリズムを固有のものとしたい欲求が高まることだろう。(※当然予想だ。この通りになる保証など無い)


 それに重力や星が呼応することもあるのではないか?


 地面に引っ張られる力が変わるならば、それとともに地面から押される力も変わる。直立した場合の口、舌、気道、肺、横隔膜、腹筋、下半身の筋肉や骨、などなど。それらに受ける力も微妙に変わり、筋肉の働きも変わっていくのではないか?


 そうなると、やや面白い想像もできる。


 もしも、人類が月に居住することになった場合、ある言語の『月訛り』が生まれることになる。そして最終的には『月語』とでも呼べる一つの言語体系を作り上げることになるのではないか?


 そして、もしも更に遠くの星々へ向かったとしたら?


 この先はいずれ考えることにしたい。

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A Phantom of the Air から一部抜粋 風祭繍 @rise_and_dive

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