虹を超えて

夜明けは僕らが決めている

誰だってそうだろう

色の数ほど思いがあるように


よろけそうな体を起こす

それは心と体と今が互いに

議論を繰り広げているのさ


遥か向こうにいる君に

声が届かないかと

さんざんなまでに枯らして

虹を超えて祈っているよ


待っていたんだ


生まれずにさ


この時すでに遅し

この言葉さえ知らないまま僕らは唄う


君に優しさがあらんことを

君の空の上に灰色の綿がかからんことを

君に森があらんことを

君と共に君が歩まんことを

君と僕が片隅の谷底に落ちんことを


僕は楓と共に抱き締めるよ

僕らは離れてもここにいるよ


もう忘れないよ

ありふれたものよ



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