第43話 僕のせいじゃないよね?
昼食を取り終えソーニャの魔法の練習のため、また先程の村から離れた場所へやってきた。明日も探索と討伐があるから、疲れを残すわけにもいかないので実質練習できても4時間位が限界だと想定している。
「さて午前中の続きをしようか」
「はい!えーと、確かリナさんが趣味でメイドさんの格好を・・・」
「そっちじゃないよ!?」
「知ってました!」
テンション高いなぁ。だけど、ソーニャは数時間で詠唱破棄と複合魔法を覚えたんだから、気持ちは分かる。結果が見えると努力のし甲斐があるよね。
「明日も依頼を受けるのであと数時間だけど、ソーニャは午前の復習かな」
「はい!」
「私はどういたしましょうか?」
「リナは僕と複合魔法の練習をしようか。でもその前にソーニャに複合魔法の属性と無属性以外の組み合わせの一例を見せてからかな」
ソーニャにはまだ無属性魔法を用いた複合魔法しか教えてないので、それ以外の複合魔法を実践してみせ、今後の練習に発破をかけようと思っている。
「それじゃソーニャ、良く見ててね。火と風で・・・
僕の手元からブワッと炎が広がりながら一直線に伸び地面を焼く。炎だから森が延焼したら不味いので魔力を込めずに発動したが、派手さが少し足らないかもしれない。ソーニャにもっと色々な複合魔法を見せたいところだけど、自分の今のスキルレベルだと
「・・・これ先生が見せてくれた複合魔法より威力も持続性もあります!」
あれ?これでもビックリしてくれるのか。
「まぁ、火と風の複合魔法の中では初歩かも知れないけど、さっきの練習の延長上にある複合魔法だから、練習を繰り返してたら使えるようになると思うよ」
「はい、頑張ります!」
僕は
「それじゃあ、ソーニャは練習の続きを。僕とリナは少し離れたところで複合魔法の訓練をするよ」
「分かりました!あと今度またその複合魔法も見せて下さい!」
「うん、自分で見せても危険が無いか判断出来たらね」
まだ特典でアップした魔力とかを自分自身が把握出来てるとは言えないからなぁ。自分だけが自滅するのなら復活出来ると思うから良いけど、巻き添えにしてしまったら大変だし。
僕はリナを連れてソーニャから離れたところへ向かう。とりあえずリナにさっきの
実際リナは直ぐ覚えた。今は焼き畑農業を始めるのかなと思うほど草を焼いてる。
リナに焼き畑農業止めるように言って、その
「では、やってみます」
そう言ってリナは焚き火程度の炎を地面に生み出してから、徐々に炎が円を描いていき、炎をまとった小さな竜巻を発生させた。そして徐々に
「え?!何ですかそれ!」
まぁ、気づくよね。叫びながらこちらに走ってきたソーニャに、
「とりあえず、
「分かりました!ですが、さすがリナさん。教えて貰ってすぐ使えるなんて凄いです!」
「恐れ入ります」
一通りのレクチャーを終え、ソーニャに自分の訓練に戻るよう伝えて別れると、リナは
「では、そろそろご主人様の訓練に移りますか?」
「あぁ、そうだね」
現状で何が出来るのか久しぶりにステータスを表示して確認することにした。
職業:神(仮)
HP:5348/5348
MP:6801/6832
筋力:4582
体力:4681
敏捷力:4473
生命力:4530
器用さ:4358
反応力:4342
知力:4389
魔力:5103
魅力:4305
幸運:4105
耐久力:4569
魔法抵抗力:4484
職業スキル:魔王(剣術Lv3・槍術Lv1・威圧Lv3・火属性魔法Lv2・風属性魔法Lv2・闇属性魔法Lv1・無属性魔法Lv5)
固有スキル:不老長寿・蘇生・トゥルーサイト(未覚醒)・天界通話
固有魔法:マジックニードルマシンガン(マサト・カナエ専用魔法)
ステータスが延びてるのは野盗や魔物を倒したからだろうけど、延びすぎじゃないかな。あと何点か気になるところがあった。
魔法スキル、特に無属性が延びてるのは良いとして、さっき使ったばかりの火と風がLv2ってどういうこと?
あと固有魔法というのが増えてる。マジックニードルマシンガンって畳針を連射してた魔法だろうけど、いつの間にネーミングされたんだろう?それに専用魔法って自分以外使えないってことなんだろうか?
あれこれ考えても分からないだろうから、素直にハナに聞くことにしよう。
「ハナー、ハナさーん」
『お問い合わせありがとうございます。天界相談窓口、担当のロマーナが承ります』
ハナに問い合わせたら、ロマーナさんが応答してくれた。というか、何?天界相談窓口って。どこかのコールセンターのような応対だし。
「ハナは忙しい感じですか?」
『はい、ハナ様は現在天女召喚の手続きを行っている最中ですので、代わりに私が対応することにしました』
あー、なるほど。というか、また天女召喚しているのか。でもこれで更に事務方は楽になるのかな。
「じゃあ、ロマーナさんで良いので質問に答えて頂けますか?」
『はい、私で分かる範囲であればお答えしますよ。あ。言い忘れていました。この通話は300秒ごとに、およそ5000ptの通話料金でご利用いただけます』
途端に念話を切りたくなったんだけど、僕のせいじゃないよね?
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