【連載トータル100回前記念】 メディアミックスの未来 

連載タイトル総100回直前にして、どうなのメディアミックスを2022年初春時点で展開してみたいと思います。

「あおいフォトグラフ」の根幹はメディアミックス発でしょうから、ここ迄の話数で触れてる様な触れてない様なごった煮感は有ります。それも2017年時からの変遷と捉えて貰えれば、急カーブに乗ったワードが幾つも有ります。何気に受け入れて貰ってるけど、都度都度のエポックメイキングの目白押しに対して、皆様の寛容ぶりには、まあこれも変化し過ぎる時代と受け取らざる得ません。ご愛顧ありがとうございます。


メディアミックスの勃興は1980年代として、その後は只管試行錯誤です。

その後進行記事として、2004年11月号の「ダ・ヴィンチ 永野護『ファイブスター物語』大特集」で、井上伸一郎氏のインタビューとして、メディアミックスは方法論であって目的ではないと。またそれを駆使出来るのは、00年代でも数名でもあると。厳しい事を言うと、ここで何通りかの体系化が出来ていないのが、何となく東アジア界隈がそこ迄に賑やかでは無いの窺い話になります。


体系化を何故出来ないのかは、日本におけるプロデュース業が漸く幅広く認知されるのが10年代なので、誰も責められません。インディーズシーンは遥か昔からありましたが、デバイスの格段の発達でコプロデュースが少人数で出来る状況になって、アイドル界隈は賑わいました。

いやここは隣国韓国の方が先を行ってるので、ここからどう差し込むかが現在のメディア全般のシーンでは無いでしょうか。


メディアミックスの歴史とはですが。昨年末辺りからSNSのタイムラインが賑わいました。KADOKAWAの社員とごく限られた関係者に「KADOKAWAのメディアミックス全史 サブカルチャーの創造と発展 」が配本されたらしく、そこから自由に引用して再発見の連鎖。なぜ発売しない、どうすれば読めると。まさか炎上目的で配本したつもりはないでしょうけど、タイムラインのモラルって今更なんでしょうね。引用そのままは発行元のKADOKAWA的に一言パシと言うべきだったのではと。


ただそのパシは、KADOKAWAの大盤振る舞いで、オンラインのBOOK☆WALKERで「KADOKAWAのメディアミックス全史 サブカルチャーの創造と発展 」が0円販売されました。大人ですよKADOKAWAは。



□KADOKAWAのメディアミックス全史 サブカルチャーの創造と発展 /佐藤 辰男

□出版社:KADOKAWA

□ページ概数:580

□配信開始日:2021/11/22

□実質0円販売/読み放題

□読み放題期限:2022/3/31 23:59まで



確かに読みたい、しかしBOOK☆WALKERの会員登録面倒だなとポチポチ捲っていたら各SNSログインで入れるでは有りませんか。何でカクヨムはこのマルチログインしないか不思議です。ただ今現在は販売終了して読み放題で見れるかなとは思います。ここは各自試しにログインして見て下さい。


改めて斜め読みしたものの、580ページは長くて、コンピューター系とライトノベル系の章立ては飛ばしてます。何処かで時間欲しいけど、読み放題期限が2022/3/31らしいので、何処かでトライはしたいです。 (2022年4月初旬に、既に購入出来た件の書籍はBOOK☆WALKERで読めました)



メディアミックスと言えば原作・映像・音楽相まっての作品になりますが、全てが全て成功する訳でな無いと「KADOKAWAのメディアミックス全史 サブカルチャーの創造と発展 」綴られています。それはそうでしょう。クリス・アンダーソンのインターネットを主舞台にした2006年頃のロングテール論を借りれば、上位の20%が全体の売上げの80%を占めるのでトライ&エラーしか無いかが現状です。


ただロングテール論を最大活用したAmazonはご覧の通りの躍動です。取り扱う商品が兎に角多く、尚且つアイテムも日々増える事で機能しています。それならば創作物に有効かは、当てはまらないと思います。

めったやたらに新作が労せず生まれる訳でも無いので、メディアミックスは成功率を如何に上げるかが手っ取り早い筈です。


いやそこを解消して浮上したのがNetflixですね。2015年の日本上陸の際は、ストリーミング視聴何かなは、今や確固たるものです。タイトル数で言えば他のストリーミング会社の方が軽く上回りますが、オリジナル作品に拘ってはNetflixならではの盤石さが有ります。今やメディアミックスのトップランナーかと思います。


そして軽く2020年の各社の売上と純利益を。

KADOKAWA:約2100億円/約100億円

Amazon:約41兆/約2.2兆円

Netflix:約6900億円/約560億


Amazonは別格として、KADOKAWAは原資が十分あればM&AでNetflix抜けるかです。もっと外に出ればは、既存の何れのコンテンツも日本人が主人公なので、こう、人種間の壁はただ高いですね。ただ異世界ファンタジーの設定を以って一点突破とすればは、世界進出のハードルはややかもしれません。ただその前に日本でヒットしないと、決裁が降りにくいは何処の会社のメディアミックス事業も同様でしょう。

もっとも異世界と言えばなろうのラベリングなので、新たなジャンルの捲土重来をでしょうか。いや素直にラブコメで良いのですけど。いやいや飛躍を見ると「戦国自衛隊」「時をかける少女」「幻魔大戦」「ぼくらの七日間戦争」等々結構SF多いから、主線のSFに戻っても良いと思います。



現在進行形で、出版不況やレンタル不況も有りますけど、サブスクリプションミュージックの様に、エンターテイメントは全てオンライン化でも良くないかです。コンテンツの出来より、いつでもアクセス出来るインデックスの意義が大きいと思います。ここから多作の作家さんならファンの触手が伸びる筈です。

もっともここのセンスは各既存サイトのオススメとして、こちらもどうぞに手引きされます。ホストの運用次第ではAIが機能する筈ですし、現にAmazonのAWSはただ進化しかないですか。


いや自ら待てよも有ります。長年生きていれば、この音楽を掘り下げようと敢えて難しいレーベルの作品を深く聞きに行きます。私の例えで言えば90年代のTOKYO TECNHOシーンでクラブ通い、00年代のポッドキャスト乱舞で日々自動更新が楽しみ。まあ興味の全てが満たされるのは幸福な事です。

ただ、それなら自ら作った方がバイオリズムに近くなるのでは気概が有りました。ここでどうしても立ち止まれば良いのですが、サブスクリプションの広大すぎる海は、聞きこみ過ぎて自らのクリエーターを道を閉ざす可能性が有ります。合わせて映像も同じ事が言えます。佐野元春に庵野秀明に永野護はポンと出たわけでなく、深く突き詰めた結果クリエーターに成らざる得なかったがあります。今後クリエーター迄になり得る一定数があるか、深く注視せざる得ません。



あと非常に大切なのがライブ配信です。現在コロナ禍、正直いつ終わりか分かりません。自作「牛の爪」では持論を展開してますが、世界人口のある数値迄感染しないと終結は見えない筈です。そこ迄に各媒体の原資は持つかでしょうけど、今年が借入れの分水嶺かと思います。海外大手資本に次々吸収されるのは既定路線になると思います。


エンターテイメント全ては消滅するのか。中にはコロナ禍だから活動休止しますと発表したグループもいますが、隣国に配慮していつの間にかステップアップ解散になっています。見えているのでしょうねアフターコロナ以降の流れが。未来は隣国かアメリカをベースに新たな進化を遂げると思います。


そんな筈あるかは、既成概念を超えないと何も見えません。SNSでは名も実も行動力もある世界的な日本の実業家さんが、ライブが見れなくて寂しいと嘆いてました。いやそうではないだろうと。その次が大事な筈です。


現在のライブ公演は、費用対効果のギリギリで都市圏ホールツアーが限界です。この閉塞的な環境をオンラインに移行したら、革新と文化熟成が始まります。都市圏の人間しか文化的でないのはどうかしています。ただ…配信サイトのセキュリティがかなり甘い所があって、入り口に止まるいや危険と思う時があるので、もっと発展しているべきなのにどうなのです。日本のITはそれで良いのかと敢えて今言っておきます。


それもライブ配信はもう一つ踏み込まなくてはいけないと思います。インタラクティブ性です。

現在の様相ですと、何処かのホールかスタジオの様子を懸命なアングルでどうにか貫いています。本当に皆がそこのアングルが見たいかは悩ましいものですね。

演者にしても、コンマ以下の微妙な間がまま有ります。ここは恐らく今まで、観客とのレスポンスとの間なのかなと機微に思います。歓声もまた公演の一部なのです。

ただ音声面では十分クリアしてると思います。たまにグリッチノイズが乗りますが回線を使う以上止む得ません。そして下手すれば2階席で聞くより家庭のスピーカー環境の方が抜群です。いや、ここもエンジニアの慣れが必要で、無観客或いは観客削減によって思った以上に音が吸収されず、益々ハイエンドになって行くキーボード又はシンセの音が響き過ぎます。CDと何か違うはそういう面も有ります。



コロナ禍若しくはアフターを見据えては、今後のメディアミックスとは、膨大なコンテンツホルダーになるより、よりのインタラクティブ性がきっと求められるでしょう。

それはライブ配信だけの問題でしょうも、より確実なオンライン化がされれば、読者カードもSNSのエゴサーチも必要有りません。何処のページで挫け、リピートの回数が多いかで各国性別世代の分析が可能です。ああそれはAIの仕事でしょうも、そこはエンジニアならばAI不在でとんとんにプログラム書ける筈です。

それならばエンジニア確保、いや演者確保、何より作者確保、それより原資確保…いや何か違います。ここで話の最初に戻れば、井上伸一郎氏の語る名うてのメディアミックスプロデューサーがマストになる筈です。直感と経験は人類の危機を超えてくると事でしょうか。


いやそれでは振興策が少ないかも、ここはメディアミックス賞の制定かも知れません。文学/映画/ドラマ/音楽を跨いでの総合賞は、意外や少ないです。無しでなくて少ないは、ここは日本S F大賞があるからです。小説に関わらず漫画「童夢」も映画「ガメラ2」が大賞を取っています。そう言う柔軟さが日本のSFを灯を消していないのでしょうね。


とは言え世の中はすっかりwebに移行しているので、YouTubeクリエイターアワードこそがドライで簡潔で分かりやすいかも知れません。チャンネル登録者数の各段階に応じてカテゴリー賞が与えられ、収益も配分される身も実もあるので、近い将来オンライン化が一気に加速すると、ここが手本になると思います。ん、それってカクヨムのカクヨムリワードかは、突き詰めるとそこに辿り着くカクヨムには未来しかないかも知れません。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る